2016年4月22日金曜日

子どもたちが読むことを好きになるための12の方法

読むことが好きになれば、確実に読む量は増え、必然的に読む力も漢字力も身につきます。

1.読んだことを振りかえる ~ 私たちがすることは基本的に楽しいと思ったり、意味を感じられること。子どもたちがいい体験をしたと思った時は、振り返ってもらい、それについて言葉にしてもらう。
2.読む理由(目的)を明確にする ~ 年度のはじめに「私たちが読むのは?」でブレインストーミングをしてもらい、出された項目を書き出して、年間を通して貼り出しておく。隣のクラスと競争でどちらが出せるかしたり、年間を通して増やせたりできるとなおいい!
3.教師のお気に入りを読み聞かせする ~ 授業の内容は覚えていなくても、教師が好きな/こだわりのある(絵)本や詩や記事等については鮮明に覚えているもの。それほどインパクトがある!! 教師が読む代わりに、オーディオブックやラジオドラマなどの選択肢も。
4.読み聞かせと同じレベルで考え聞かせをする ~ 優れた読み手が使っている7つの理解の方法(詳しくは、『「読む力」はこうしてつける』と『理解するってどういうこと?』を参照ください)を使いながら読んでみせる。慣れてきたら、それを子どもたちにもしてもらいながら読み進む。
5.教師が優れた読み手のモデルを示す ~ 子どもたちの前で実際に読んでいるところを見せる。自分がどんな時にどんなところで、どんなのを読んでいるかを紹介する。読むことが自分の人生にどれだけ役立っているかを頻繁に話す。etc.
6.読んで印象的な言葉を紹介し合う ~ 言葉を楽しみ、好きになることはとても大切。
7.マンガやグラフィックノベルも含めて、多様なジャンルに出会えるようにする ~ もちろんマンガやグラフィックノベルの場合は「教育的な内容」であることが前提。もちろん、その定義の仕方は個々の教師の判断。
8.たくさんのジャンルをそろえた教室内の図書コーナーを充実する ~ たとえいい学校図書館があったとしても、そこまで行く子は限られている。でも、あるいて20歩のところに魅力的な本がたくさんあったら、手に取って読まれる確率は飛躍的に高まる。図書コーナーの作り方は、『読書家の時間』の第2章を参照してください。
9.いい本は繰り返し読み直す ~ そして、その度に収穫や感想・印象を語ってもらう(強制ではなく、もし言いたければ)。
10.子どもたちに本について話す機会を頻繁に提供する ~ 話すことを前提にして読むのとただ読むのでは得られるものがまったく違います! だからブッククラブは効果的なのです(詳しくは、『読書がさらに楽しくなるブッククラブ』を参照してください)。
11.子どもたちにも、どうしたら読むことが好きになるかの考えを出してもらう ~ この役割を教師のみが独占するのではなく、子どもたちにも責任を担ってもらう。
12.リーディング・ワークショップ=読書家の時間を実践する ~ 国語の読む領域の代わりに、読書家の時間をやりはじめたら、ほとんどの子が読むことを好きになります。1~11はもちろん、それ以外にもたくさんの効果的な方法を駆使しているので、確実です。(また読まれていない方は、『リーディング・ワークショップ』と『読書家の時間』をぜひお読みください。)

他に「子どもたちが読むことを好きになるため」にすでに実践されていることがあったら、ぜひ吉田(pro.workshop@gmail.com)まで教えてください。


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