「もし、書くことに関して、たった一つのことしか教えられないとすると、何を教
えますか? 」という質問を、今日のブログの題にしました。
みなさんは、何を教えようと思われますか?
自分にあった題材を見つけること?
自分の伝えたいことを持つこと?
毎日書くこと?
読者意識を持つこと?
少し考えるだけでも、いろいろ出てきそうです。
これについては、今日のブログに最後に書きたいと思います。
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さて、上のことから少し離れて、以下のような教室の様子を想像してください。
集中して、一心不乱に書いている子どもがいます。30分ぐらいたったところで、一心
不乱に書くのをやめて、立ち上がって、友達のところにいって、さっそく、意見を求
めています(=つまり、ピア・カンファランスが始まっています)。
このクラスでは、こんな感じの子どもが多いようです。
どんな印象をもたれましたか?
実はこれは、このブログで、以前にも紹介したアトウエル氏の本の中で描かれた教室のひとこまです。
そして、アトウエル氏は、こういう子どもたちの様子を見て、「これはまずい!」と
思ったようです。
というのは、「最も大切な読者である、自分を飛ばして、ピア・カンファランスを
求めているから」です。
そこで、アトウエル氏は「自分とカンファランスをする」ということを教えています。
「自分とカンファランスする」ときのガイドラインも、子どもたちと一緒につくって
います。
(以上はNancie Atwell, In the Middle, Boynton/Cook, 1998 の246-249ページより)
→ これを読んでいて、自分のクラスで、「自分とカンファランスするときに、役立
つ質問」を子どもたちとつくってみるのもいいと思いました。
アトウエル氏も上の本で指摘していますが、自分がカンファランスでよく尋ねる質
問、子どもたちが先生や友達から、尋ねてもら って助けになった質問、役にたった質
問などを挙げていけば、「自分とカンファランスするときの質問リスト」もできそうです。
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さて、最初の質問ーーー書くことに関して、たった一つのことしか教えられないとす
ると、何を教えますか?ーーーに戻りますが、私は『ライティング・ワークショッ
プ』の著者たちが言っていることに、とても共感しています。
それは「読み直すこ と」を教えるです。
(『ライティング・ワークショップ』(ラルフ・フレッチャー、ジ
ョアン・ポータルピ著、新評論、2007年、90ページ)
自分の教えている生徒を見ていても、そう思います。
そして読み直すことが、つまり、「自分とのカンファランス」なんだと思います。