題名についてのミニ・レッスンはいろいろな方法がありますが、私が「そうだな~」と納得しているミニ・レッスンは以下です。
一番よく行うのは、『ライティング・ワークショップ』の著者2名 (ラルフ・フレッチャー、ジョアン・ポータルピ)が書いた、ミニ・レッスン集ともいえる本★の中で紹介されていた「仮の題をつける」というものです
これは2010年9月24日のRWWW便りでも紹介しましたが、仮の題をつけることで、何について書くかをはっきりさせることができ、とりあえず下書きを書き始めることができます。
あとで仮の題を再考して磨くのですが、最初につける題は「仮の題」だと、最初から意識することで、書いている間も、「あとで題を変える」ことを考えている気がします。ですから、題に使えそうな言葉が出てくるとメモしたりもできます。私自身、自分が何かを書くときに、必ず使うプロセスでもあります。
次によく使うのは、「題のブレインストーミング」(できる限り出して見る、あるいは最低10を考えてみる)です。自分でやってみると、5つぐらいはすぐ出せるのですが、10はけっこうたいへんです。★★
あとは「いい題の条件とは?を考える」でしょうか。★★★
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最近、ミニ・レッスンをしてみたいと考えているのが、「題が選書の決め手になる瞬間」の提示です。
自分の選書の傾向を考えると、「題」ではなくて「著者で」選ぶことが一番多い気がします。そして次がテーマ。もちろん、人から本を紹介されることも大きいです。あとはいい本の中で紹介されている本を芋蔓式に読む。そう思うと、選書の一番の基準が「題」ではないので、題のミニ・レッスンにはあまり意味がないのでは?とも思ってしまいます。
しかし、同じ著者の中での読み物を選ぶときや、著者についての情報がほとんどないとき、そして実際に本を手にとれないときは、「題が選書の決め手になる」確率がぐっと上がります。
たとえば同じ著者の本の題名を図書館の検索画面で見せる、あるいは子どもがあまり知らない著者の本のリストを作成して、この中から一つ選ぶとすればどれにするかを尋ねる等々、「題が選書の決め手になる」瞬間をつくって、選書を体験し、それを振り返る、そんなミニ・レッスンを考えてみたいと思っています。
(その次の時間は、読み書きのつながりで、題だけで読み物を選んだ場合、そのあとにすべきことや、題以外の選書方法に焦点をあててもいいかもしれません。)
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★ このミニ・レッスンは、Craft Lessons: Teaching Writing K-8, 104ページに載っています。
★★ 作家ノートについての Aimee Bucknerの本、Notebook Know-How: Strategies For The Writer's Notebook の中に、10の書き出しを考えるなど、作家ノートを使っていろいろな選択肢を考える方法が書かれています。
★★★ これは中学レベルの優れた実践者、Nancie Atwellの In the Middle の163-164ページの中で紹介されています。
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