前回の中心テーマのフィードバックの続きです。
子どもが書いたいい詩が読みたくて、 鹿島和夫さんの小学校1年生の実践として有名な『 1年1組せんせいあのね』を借りてきて読みました。 4冊出ています。
とてもいい詩が大量に紹介されています。
もちろん、知りたかったのは、 なぜこういう詩が続々と書かれたのか?です。
答えは、日々のフィードバック(+問いかけ)に尽きます。
巻末に、灰谷健次郎との対談が載っているのですが、 この日々のフィードバックは教室レベルではもちろんですが、 学校レベル、教育委員会レベル、 教育システム全体レベルでとても大切だと思わされました。 それが、実態はほとんど行われていません。
と同時に、アプローチにライティング・ ワークショップやリーディング・ ワークショップとの共通点も強く感じました。
以下は、鹿島さんが最近になって自分の「あのねちょう実践」 を振り返って書いた本『せんせい、あのね ~ ダックス先生のあのねちょう教育』(ミネルヴァ書房)からとった メモです。 数字はページ数、斜体はメモをとった際のコメントです。
<メルマガからの続き>
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48 あのね帳は、考える子どもを育てる手段
徹底してやることの大切さ ~ 日本中の学校が「考える子」を教育目標に掲げながら、 徹底してやっていないので( 教科書をカバーすることしかしていないので) 身につかないという悲劇が続いている!!!
51 話す言葉の中に子どもたちの宝があることを繰り返し紹介する
53 モデルを示す ~ 面白い本や詩を読み聞かせる
54 良い作品の基準 = ユーモアと笑い
65 4月から、時間割、教科を無視して「かな」を教える。 じゃないと、子どもたちが「あのね帳」を書けないから。
71~74 白い紙に書かせる助走期間 ~ 絵を描くこととセット
テーマを提示して、絵と文を書く
それにフィードバックして、家で見てもらい、話してもらう
75 私の口癖は「考えなさい」 ~ 生活、遊び、 授業の中で思いついたことや考えたことを一つだけお手紙の形で書 いてほしいと言って、あのね帳を配布
書くことによって、考える生活の習慣化
77 朝の1時間、子どもたちを迎えて、書いてきたあのね帳を受取り、 フィードバックを書く
78 力をつけるには、ひたすら継続
80~1 大切な題材選び
何でも書きなさい、遊んだことを書きなさい、はダメ。
・ よく見つめなさい。自分の目で見たことを書きなさい。
・ 黙って聞いていなさい。そして、聞いたことを書きなさい。
・ 美しいものを見たら、手で触ってごらん。鼻でかいでごらん。 その感じたことを書いてください。
・ へんだなあと思ったら、 なんでかなと考えたことを書いてください。
五感を働かせて考えることを求める
82~4 タネをみつけられるように
85~7 具体的に。 イメージ豊かに
88 人間の言動を見つめてほしい/聞いてほしい
89 自然の移り変わりを凝視してほしい
91 疑問、異議・怒りをもってほしい。抵抗してほしい
94 体験/身体で確かめてほしい
98 主題は一つ。 一生懸命書くと長い文になる
101 短い方がいい、に修正していく
102 足りない場合は、付け足す
104 しんどいことには喜びを
105 ① フィードバックを書く
② 赤丸 → 学級通信に活字になって掲載される
個々の子どもの絶対評価で。
115 丸がもらえる作品
・ 子どもたちの感動した心、考えた事柄、見知らぬ出来事の発見、 疑問に思ったことが明確に書かれた作品など。 小さく焦点化されたものが良い作品。
・ 子どもたちの考える生活から生まれてきた作品
118 学級通信 ~ 親とのパートナーシップの形成
144 解放された平等感のある人間関係の中で、芽が出せる
150 自立する力をつけるには、時間がかかる
179 感動すると同じレベルで、批判する/ 疑念を抱く感性を大切に育てたい
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