か書いています。その中の1冊は、訳すと『作家ノート』という題名で、若い読者(8~12
歳)に向けて、作家ノートが何かを語りかけています。
新学期、作家ノートをつくること、そしてどうやって使うのかを、少しずつ教えて
いく時期かもしれません。
★ 作家ノートは孵卵器
フレッチャー氏は、作家ノートは孵卵器みたいなもの、と言っています。
卵は壊れやすく、また孵化も簡単ではありません。だから孵卵器が必要で、それは、卵の殻を破って出て
くる日まで育て上げるための、できる限りいい条件を備えた場所なのです。
作家ノートも同じだと、フレッチャー氏は言います。まだ、卵の殻を破ってでてく
るところまでいかないアイディアを、安全で暖かく守り、育ててくれる場所だという
のです。
のです。
→ 自分の教えているクラスにとって、「作家ノートはどういうもの」でしょうか?
フレッチャー氏のように、何か(自分のクラスに合った)比喩を考えて語ると、分かりやすいかもしれません。
★ 私にとって作家ノートのある一つの側面は、「教室 の壁」です。
中学校より上で教えている先生の場合、WWを教えるときも、先生が教室を移動する
ことが多いのではないかと思います。そうすると、教室の壁に貼っておきたいような
WW関係の掲示物も、いちいち持ち運ぶわけにはいきません。
→ 私が今年作家ノートに始めているのは、WWの教室の壁に貼っておきたいような掲
示物を、印刷して、作家ノートに貼っていくということです。つまり、作家ノートが 掲示物を貼る
教室の壁になる、です。
私は英語の教師なので、例えば 「Said の代わりに使える50の単語」とか、「これを英語でどう表現
したらいいのか分からないときに、やってみること」とか
あとは英語には特化しませんが、「いい題とは?」、とか「書き終わり方の種類」等々です。
ミニ・レッスンのあとに、そのポイントをまとめたものをシールに印刷して、ノートに貼っていくような方
法で考え、作り始めているところです。
★ 作家ノートは道具箱
法で考え、作り始めているところです。
★ 作家ノートは道具箱
フレッチャー氏の本を読んでいると、作家ノートは道具箱でもあるのかなとも思い
ます。書くことに役立ついろいろな道具がいろいろな引き出しに入っているように思
うのです。
その引き出しの一つは、もちろん書けそうな題材リスト欄だと思います。最初の何ページか
を、書けそうな題材リストにして、最初の時間に題材リストを作り始め、そのあと、
年間を通して、そこにどんどん題材を書き足していく、という方法をとっている先生
も多いのではないかと思います。
(『ライティング・ワークショップ』45-46ページでは、創作中原稿ファイルに題材リストを使う方法が紹介されています)。
フレッチャー氏の作家ノートの後ろの方には、「お気に入りの言葉のリスト」欄が
あるそうです。そこには、普段、目にしない言葉、よく知っているありふれた言葉だ
けど、それが新しい感じで使われているとき等々に、書き足していくそうです。
あるそうです。そこには、普段、目にしない言葉、よく知っているありふれた言葉だ
けど、それが新しい感じで使われているとき等々に、書き足していくそうです。
それ以外にも、いろいろなリストがつくれることをフレッチャー氏は紹介していま
す。最近は「自分をイラつかせる小さいこと」というリストを作り始めたそうです。
時には、作家ノートにこういう「引き出し」があり、こういう「道具」をいれてお
くと役立つのでは?という項目を、子どもたちと一緒に考えて、それを書き出してみ
る、そして、そこからいいなと思った「引き出し」があれば、子どもたちは自分の作
家ノートにそういうページ(引き出し)をつくる、というのも面白いかもしれません。時には、お
気に入りの引き出しから、お気に入りの道具を紹介してもらうのも、書き手としての
こだわりが分かって面白いかもしれません。
出典:
Ralph Fletcher、 A Writer's Notebook, Harper Trophy, 2003より
孵卵器については 31-32ページ、リストについては72-82ページ参照
0 件のコメント:
コメントを投稿