この本の著者のファレル氏は、教師が成長するための一つの有効な方法として、定期的、継続的に自分の教育について「書く」ことを挙げていて、振り返りを書く助けになるような、かなりの量の質問リストを提示しています。
振り返りを「話す」よりも、「書く」ほうが、時間がかかります。でも、時間がかかるのは、自分の考えをまとめるために立ち止まって、考えたりしますから、書くこと自体が振り返りになっているとも言えます
(57ページ)。
(57ページ)。
この本の中で、他の先生と協同で継続的に振り返ることで、一人では思いつかなかった視点や解決が出せることや、信頼関係のなかで、それぞれに成長できること等の、メリットも書かれています(41~43ページ)。
「ある一定期間、同じメンバーで「定期的かつ継続的」に何かを行うことで生まれるもの」は、RWでの「読書パートナー」や「ブッククラブのメンバー」★★を、ある程度の固定化することにも、言えると思います。
例えばブッククラブについては、『リーディング・ワークショップ』に、以下のような指摘があります。
「1冊の本についてだけ話し合いをしているように見えても、それは今までのほかの多くの本から得た様々な考えが何層にも積みあげられた上になされて」いて、「本についてのいい話し合いは今までの数多くの本についての話し合い土台になっている」(218ページ)。
しかし、メンバーの固定化したものの、それがうまくいかないときにどうしよう、と、マイナス面も気になります。 『リーディング・ワークショップ』219-223ページには、ブッククラブのグループをつくるときのヒントがいろいろと書かれていますので、RWがある程度軌道にのっていて、子どもたちの読み手としての個性などもわかってきている場合は、「継続したメンバーだから得られること」も、新学期に試してみる一つの選択肢かもしれません。
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参照情報
★ Thomas S. C. Farrell著のReflective Writing for Language Teachers
(Equinox, 2013)という本です。
★★ 読書パートナーについては、『リーディング・ワークショップ』では74~75ページに「小学校低学年の教室でのブックパートナー」というセクションがあり、また『読書家の時間』では142~144ページに「読書パートナー」が説明されています。
ブッククラブのメンバーの固定化については、『リーディング・ワークショップ』で217~218ページに、著者が実際にブッククラブを実践した価値を踏まえて、同じメンバーで長期にわたって読むことの価値が書かれています。
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