知人のブログで、司書さん二人に教室に来てもらって、本の紹介のデモンストレーションをしてもらったという、「息ぴったり、司書さんコンビのブックトーク」という書き込み★を読みました。
子どもたちが実際に本の紹介をする前に、いろいろなモデルを見せる価値を感じながらも、私が印象に残ったのは、お手本のようなブックトークをした司書さんについての、次の一文でした。
「実は一週間前にリクエストしたその日に、本を何冊も持ち帰られて検討してくださった」
この時の本の紹介には、「類の異なる2冊以上の本をつなげて紹介する」という条件がついていたのでハードルが上がったとは思いますが、本のプロの司書さんでも、いい紹介をしようと思えば、それだけの努力がいるのだ、と改めて思いました。
これを読んで、思い出したのが、アメリカでの中学校レベルの優れた実践者が、「詩集を1冊読んでも、子どもたちに紹介したい詩が1つしか見つからないこともある」というような内容のことを書いていたことです。
司書さんでも、RWやWWの優れた実践者でも、教えている子どもたちが興味を持てそうな本や詩を紹介したり、見つけたりすることは、決して簡単なことではない! のです。
今日のRWWW便りは、「子どもの本をたくさん読む3つの理由」ですが、まず一つ目は、「(1) 司書さんでも、優れた教師でも、いい本を紹介したり、興味の持てそうなものを見つけたりするのは、タイヘン!!」だからです。
しかも、「詩集1冊から、一つの詩」みたいに、あまり効率よくできることではなさそうです。となると、「焦って集中して行っても、効果があがることではない」ので、普段から読むしかなさそうです。
(2)二つ目の理由は、「たくさん知っていることで、選書のカンファランスがより効果的にできる!」です。
もちろん、子どもたち同士も、教室内でお互いに本のお薦めをしたりして、お互いに選書を助けていますから、選書を助けることは、司書や教師だけの仕事ではありません。
SFに強い子ども、ある分野のノンフィクションに強い子どもなど、教室の中に、あるジャンル・作家の専門家?が出てこれば、その子どもたちに活躍してもらうこともできます。
そういう子どもたちに活躍してもらうためにも、教師だって、「この作家ならまかせて」、「このジャンル・トピックならまかせて」を複数持っておきたい、と、なおさら思います。
(3)三つめは言うまでもなく、楽しい!です。読むこと自体もそうですし、本を通して子どもや本の好きな他の大人たちとつながる楽しさです。
余談ですが、数日前に、市の図書館に
上橋菜穂子さんの『鹿の王』(上・下)を返却し、岡田淳さんの本を借りて帰宅しました。どちらの作家も、RWで知り合った先生に教えてもらいました。今日、教室に新たに持っていったのは、マイケル・モーパーゴの『世界で一番の贈りもの』の英語版(私は英語を教えているので)。この作家もRWやWWで知り合った人に教えてもらいました。RWに関わると、自分の読書生活は、確実に豊かになります。
★ 冒頭で紹介した「息ぴったり、司書さんコンビのブックトーク」のURLは以下です。 いいお手本を見せることの価値をしっかりと感じます。よく考えて計画された本の紹介なので、詳しくは以下のURLでぜひ!
http://askoma.info/2016/09/17/3870
0 件のコメント:
コメントを投稿