中学校レベルの実践者でもある、リンダ・リーフ(Linda Rief)氏が使っている「作家と読書家のノート」を2,3回に分けて紹介したいと考えています。
最近、彼女の本★を読んでいて、「90人近い子どもを教えていて、それぞれが自分の読む本を選びます。90冊近い別々の本」という文が目に留まりました。
中学校以上になると、1つのクラスの人数だけでなく、一人の先生が教える人数も増えます。90人(あるいはそれ以上の)多くの人数の学習者を教える場合、どうやって一人ひとりに目を向けてサポートするのか(あるいはそれが可能なのか)は、私には気になる点です。
リーフ氏にとっては、「作家と読書家のノート」(writer’s-reader’s notebook)が、極めて効果的な方法とのことです。そのノートは長年、いろいろな改善を積み重ねて、市販されるものもできたそうです。★★
基本的には自由に書く場所がたっぷり確保されていて、最初の方には「今読んでいる本のリスト」「読みたい本リスト」、そして「書くことについてのアイディア・リスト」 のページがあります。
後ろのほうには、語いや綴りなどを書くセクションもあります。
私は「作家と読書家のノート」が1冊になったものは使ったことがありませんし、ちょうど、今使っている読書ノートが終わりに近づいてきたこともあり、しばらくこのノートを使ってみることにしました。
ある程度の枠組みが決まっているとはいえ、本リストや(書く)題材リストは、自分には必要なものであるので、「これに従わないといけない」という窮屈な感じは今のところ少ないです。枠組みは提供されていますが、その中に書く内容は自由ですから、あくまでも子どもたちがしっかり考えることをサポートする枠組みでという印象です。
考えてみるとRWやWWも、子どもたちがしっかり学ぶための枠組みです。
このノートの枠組みがどのように機能するのか、リーフ氏がどのように活用しているのかなどを考えつつ、彼女の本も読み進めたいですし、私自身が自分のノートとして使った印象なども含めて、また書き込めればと思っています。
★ Read, Write, Teach: Choice and Challenge in the Reading-Writing Workshop (Heinemann, 2014)の106ページに90人近く教えている等の話がでてきます。またこの本の第4章(42ページ~54ページ)がなぜこのノートを使うのかという理由が 説明されています。
★★ Inside the Writer’s-Reader’s Notebook: A Workshop Essential (Heinemann, 2007)とこの本にセットになったノートです。ノートだけの別売りもあるようです。
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