2015年5月8日金曜日

「作家と読書家のノート」(その1)



 中学校レベルの実践者でもある、リンダ・リーフ(Linda Rief)氏が使っている「作家と読書家のノート」を2,3回に分けて紹介したいと考えています。

 最近、彼女のを読んでいて、「90人近い子どもを教えていて、それぞれが自分の読む本を選びます。90冊近い別々の本」という文が目に留まりました。

 中学校以上になると、1つのクラスの人数だけでなく、一人の先生が教える人数も増えます。90(あるいはそれ以上の)多くの人数の学習者を教える場合、どうやって一人ひとりに目を向けてサポートするのか(あるいはそれが可能なのか)は、私には気になる点です。

 リーフ氏にとっては、「作家と読書家のノート」(writer’s-reader’s notebook)が、極めて効果的な方法とのことです。そのノートは長年、いろいろな改善を積み重ねて、市販されるものもできたそうです。★★

 基本的には自由に書く場所がたっぷり確保されていて最初の方には「今読んでいる本のリスト」「読みたい本リスト」、そして「書くことについてのアイディア・リスト」 のページがあります。

後ろのほうには、語いや綴りなどを書くセクションもあります。

私は「作家と読書家のノート」が1冊になったものは使ったことがありませんし、ちょうど、今使っている読書ノーが終わりに近づいてきたこともあり、しばらくこのノートを使ってみることにしました。

ある程度の枠組みが決まっているとはいえ、本リストや(書く)題材リストは、自分には必要なものであるので、「これに従わないといけない」という窮屈な感じは今のところ少ないです。枠組みは提供されていますが、その中に書く内容は自由ですから、あくまでも子どもたちがしっかり考えることをサポートする枠組みでという印象です。

 考えてみるとRWやWWも、子どもたちがしっかり学ぶための枠組みです。

 このノートの枠組みがどのように機能するのか、リーフ氏がどのように活用しているのかなどを考えつつ、彼女の本も読み進めたいですし、私自身が自分のノートとして使った印象なども含めて、また書き込めればと思っています。

★  Read, Write, Teach: Choice and Challenge in the Reading-Writing Workshop (Heinemann, 2014)
106ページに90人近く教えている等の話がでてきます。またこの本の第4章(42ページ~54ページ)がなぜこのノートを使うのかという理由が 説明されています。
 
★★
 Inside the Writer’s-Reader’s Notebook: A Workshop Essential (Heinemann, 2007)とこの本にセットになったノートです。ノートだけの別売りもあるようです。

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