今日のタイトルは「WW版『考え聞かせ』?」です。
「考え聞かせ」といわれると、RW(リーディング・ワークショップ)を思い浮かべる人が多いようにも思います。
読んでいる思考過程は目に見えないので、教えにくい、そこで、先生が、「よく読めている読み手」はこうやって読んでいるよ、ということを教えるために、先生の思考過程を、口に出しながら読みます。
こういう「考え聞かせ」を行うことで、よく読めている読み手の読み方を、はっきり見せて教えることができます。
目に見えにくい「読む」こととは違い、「書く」ことは目に見えます。子どもの書いた下書きや、リストや修正の様子などは、作家ノートなど、紙の上に残っています。
しかし、紙の上に残っているもの(目に見えるもの)を書いているときに、その書き手が考えていること、つまり、どのような経過/過程で、そう書いたのかは目には見えません。
このブログでも紹介したことのあるナンシー・アトウエル氏は、子どもの目の前で、OHPを使って書いて、その書いている過程を子どもに見せる、ということを行っています。
より優れた書き手が、どんなふうに考えて、どんなふうに書いているのかを、リアルタイムで見せるのです。
それは、先輩の書き手が「本当に」書くときに何を考え、どのように書いているのかを、つまり書き手の頭の中というか思考過程を見ることから子どもたちが学ぶことは大きいからです。
WWで「書いている過程を見える化する」のは大切だと思います。優れた読み手の読み方を「考え聞かせ」で学ぶのと同じように学べると思うのです。
そして子どもの目の前で書くときは、なんといっても、「本当の読者と本当の目的のあるもの」を選んで書くのがいいと思います。例えば「明日、出す学級通信」などはいかがでしょうか。
もちろん、「目の前で書いている過程を見せる」のは、ある題材についてどんな内容をいれようかという書くことについてのかなり初期段階でも、どうやって修正しようかということを考えている段階でも、つまり書くサイクルのいろいろな段階で可能だと思います。
なお、アトウエル氏が書いているところを子どもに見せるというのは、アトウエル氏(Nancie Atwell)の著書、In the middle (Second edition), Boynton/Cook, 1998) 331-369ページに、実際に授業で使った、印をつけたり、線で消したりした手書きの原稿も含めて、載っています。
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