そろそろ年度の3分の2が過ぎようとしています。
WWとRWに共通する(しかも、最も重要な部分を占めている)カンファランスも、順調にこなせるようになっていますか?
そこで、今回はその押さえどころというか、原則を振り返ってみたいと思います。
1.子どもが主役!
子どもが語るいま書いていることや読んでいることに耳を傾けることが、まずはカンファランスの基本です。それには待つこと、問いかけること、そして何よりも信頼することが求められます。一番まずいのは、教師が話してしまうこと!
2.書き手/読み手としての子どもを把握する
一人ひとりの子どもがもっている興味、関心、こだわり等をしっかり認識することが大切です。(教師自身の興味、関心、こだわり等も認識し、有効に活用することも忘れないでください。)
3.子どもたちは伝えたいことをもっている!
子どもたちが書いている/描いていることや、読んで解釈したことには意味があると信じます。聞いてあげさえすれば。聞いたのですから、待つことはセットです。
4.低学年の子が話したことの大事な部分は書き出す
自分で書くスピードがまだ遅い低学年の子には、カンファランス中に語ったことを教師が聞きながら(子どもの言葉で)書き出してあげると、記録として子どもも教師も使えます。
5.その時の子どもにとって最も相応しいことを教える
間違えは目に付きやすく、すぐに修正したくなってしまうものですが、それをしたところで子どもが身につく形で学べるわけではありません。新しい作家の技や読み方に挑戦してできた時に、ほめた方が定着率ははるかにいいです。あるいは、ほめた上でその一歩先に挑戦するように促してみることの方が。
6.一人当たりの時間は短く
教師はいつも、一時間の中でできるだけたくさんの子どもを対象にカンファランスをしたいと思っています。
2を活かしつつも、子どもたちがいま書いている作品や読んでいる本も把握することで、一人当たりのカンファランスは短くても(二言三言=1~2分以下でも)効果的なやりとりができるようになります。
逆に教師が必要と判断した時は、一応の制限時間である一人当たり5分を大幅に超えてもいいという柔軟性はもっていたいです。
7.次にすべきことを子どもが理解して終わる
子どもとカンファランスすることで両者が学べるのですが、終わった後に子どもが何をしたらいいのかわかっていると、学びは広がり/継続します。これは、自立した書き手や読み手になっていくための練習でもあります。
以上の1~7は、チェックリストとして使えますし、もしまだいくつかが押さえられていない場合は、それらをすべて一緒にやろうとするのではなく、一つずつ自分のものにして、着実に押さえられるようにしてください。子どもたちが新しい作家の技や読み方を一つずつ自分のものにしていくのと同じように。
参考: Writing Conference Principles, in Choice Literacy
いつも[WW/RW便り]をありがとうございます。
返信削除大変参考になります。
特に今回の「カンファランスの押さえどころ」はズハンと胸に飛び込んでくる感じがしました。
「耳を傾けること、待つこと、問いかけること、信頼すること」「聞くことと待つことはセット」
改めて胸に刻みたいと思いました。
現在WWをしているクラスは高2、35名と高3、29名の2クラスです。
6名の差なのですが、35名のクラスでは、待てていないなと思いました。
「カンファランス中に語ったことを教師が聞きながら(子どもの言葉で)書き出」すのは、高校生にも有効だと思います。
「終わった後に子どもが何をしたらいいのかわかっていると、学びは広がり/継続」するというのも実感として分かります。
こういうふうに分かった子は、次の時間のミニレッスンの聞き方の深さが変わってくるというのが実感です。
集中して聞いて身につけるようになるので、「何をしたらいいか」の引き出しが増え、どんどん勝手に進めていけるよう
になるという感じです。
そのように育っている子は半分いるかどうかですが…。
このチェックリストはプリントして、折りにふれ見たいと思います。
読解の授業では、待てずに話してしまうことが多いなあと改めて自戒しています。
RWをもっと工夫したいです。