2回前(4月10日)の記事では、「生徒を読むこと好きにする10の方法」を紹介しました。今回はその流れを受けて、「読書感想文の代わりになる10の活動」を提案したいと思います。私は読書感想文が好きではありません。本の理解を示す方法として効果的だとは思えませんし、読書の楽しさや味わいを深める助けにもならないと感じています。
そこで、生徒が本の理解を示しながら、楽しんで取り組める活動について考えてみたいと思います。ここで紹介する活動は、さまざまな学び方の生徒に合うように、また書くこと以外の力も伸ばせるように意図して選んでいます。私は一つだけの方法を提示してやらせるのではなく、生徒に本へ反応する方法を選んでもらっていました。つまり、次のようなリストを渡し、その中から自分に合う方法を選んでよい、という形で進めていました。
1 グラフィック・ノベルづくり
生徒に、本の一部を選んで場面を絵で表現してもらいます。たとえば、物語のはじめ・中・終わりを示す3場面を描いて、出来事の順序を理解しているかを見ることができます。または、主人公がどのように変化したかを示す3場面を描く方法もあります。舞台となる場所の描写が豊かな本であれば、物語の舞台を絵で表すように求めると、生徒がどれだけ細部をつかんでいるかがよく分かります。絵を描くことは、生徒が細部を思い出したり、探したりする助けにもなります。そのうえで、絵の根拠となる文章を抜き出したり、線を引いたりするよう求めることもできます。
2 別の結末をつくる
生徒に「筋が通った別の結末」を考えてもらう活動です。これは、登場人物や物語の展開をどれだけ理解しているかを示す強い証拠になります。小説が面白いのは、結末がどうなるか分からないところにあります。その作家の文体を踏まえつつ、そこから少し離れて自分の結末をつくることはとても難しく、読書力の高い生徒にとっては刺激的な挑戦になります。
3 続編をつくる
続編づくりは、多くの子どもにとって楽しい活動になります。私たちも本を読み終えたとき、「もっと読みたい」と思うことがあります。続編を考えることは、「このあと何が起こるか」を予想する機会になります。ただし、続編には筋が通っている必要があり、テーマや物語の流れの一部がきちんとつながっていなければなりません。同じ本を読んだ他の生徒がいれば、その続編が「もっともらしいかどうか」を判断してもらうこともできます。生徒は数ページの短い続編でも、短い章でも、あるいは一冊分の長さでも書くことができます。
4 登場人物の日記を書く
たとえば、ハリー・ポッターに登場するスネイプ先生は日記に何を書くでしょうか? 生徒は好きな登場人物を選び、その人物が書いたと想定して日記を数ページ(あるいはもっと多く)書きます。『グレッグのダメ日記』(ジェフ・キニー/作、ポプラ社)が好きな生徒であれば、その作者の文体をまねて絵を入れることもできます。この課題は、生徒がその人物をどれだけ理解しているか、また個人的な語りの文体をどれだけつかんでいるかをよく示します。
5 モノローグ(ひとり語り)を書く
主要人物でも脇役でも、その人物は何を語りたいと思っているでしょうか。どんな口調で、どんな言い方をするでしょうか。生徒はさまざまな方向に発想を広げることができます。この活動は、生徒がその人物をどう理解しているかを示す方法であると同時に、話す技能を練習する機会にもなります。
6 トークショーを開く
同じ本を読んだ生徒が複数いる場合、クラス向けにトークショーを行うことができます。それぞれの生徒が登場人物の一人を担当し、番組の「司会者」が質問リストを用意します。質問は「どうしてその行動をしたのか説明できますか?」「どんな後悔がありますか?」など、より深い思考を促す内容にします。教師が聞いているだけで、生徒がどれだけ本を理解しているかを評価することができます。
7 作者への手紙を書く
もし本に強く心を動かされた生徒がいれば、作者に手紙を書いてみたいと思うかもしれません。「この出来事は実際にあなたの身に起きたことなのですか?」など、もっと知りたいことがあるかもしれませんし、本を読んで感じたことや考えたことを伝えたい場合もあります。作者から返事が届くことも珍しくなく、それは子どもにとってとても刺激的な経験になります。この課題は、生徒が本とどのようにつながり、どのように反応したかを把握する助けになります。
8 クラスメイト向けの書評(紹介文)を書く
これは文章で書いてオンラインに投稿してもよいですし、教室で口頭で共有する形でも構いません。この活動は、生徒が意見を述べたり、説得力のある書き方を練習したりする機会になります。
9 新しい表紙をつくる
本の別の表紙をデザインする活動は、絵を描くことが好きな生徒にとってとても良い課題になります。紙や色鉛筆などの道具を使ってもよいですし、デジタルの技能や環境がある生徒はデジタルで作成しても構いません。この課題は、実は「説得」の要素を含んでいます。私たちは本の表紙から内容を判断しがちなので、生徒は「自分がその本について抱いた考えや気持ちを、どのように一枚の絵で表現するか」を考えることになります。
10 読書ガイドをつくる
小説の巻末には、読書会で使うための質問が載っていることがあります。読書ガイドづくりは難しい課題ですが、他の人の話し合いを自分が導けるという点で、好きな生徒もいます。よい質問をつくるためには、本を深く理解している必要があります。読書会(ブッククラブ)の活動がある場合、生徒がクラスメイトにこのガイドを提供することもできます。
これは、読書感想文の代わりになる活動のすべてではありませんが、生徒が読んだ本にどう反応するかについて考えるきっかけになればうれしいです。生徒に読書感想文に代わるどんな活動をこれまで提案してきましたか? これから試してみたい活動はありますか? ぜひコメント欄で共有してください。
出典: https://www.edutopia.org/blog/book-report-alternatives-elena-aguilar
(この記事は、『教師のためのアート・オブ・コーチング』の著者エリーナ・アギラ―さんによって2013年2月19日に書かれた記事です。)
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