2021年2月26日金曜日

お薦め絵本

  今日はここ5年ぐらいに出版された絵本から、いいなと思った絵本を紹介します。

・『カールはなにをしているの?』デボラ・フリードマン/よしい かずみ、BL出版 2020年

→ しみじみ、いいなあと思いました。主人公はミミズのカールです。ミミズの土や生き物に対する「貢献」を学び、そして、それぞれに置かれた場所でなすべきことがある、と率直に思いました。

・『アランの歯はでっかいぞ こわーいぞ』ジャーヴィス/青山 南訳、BL出版 2016年

 → 文句なしに大好きな絵本です。動物たちを怖がらせるのを楽しむワニのアラン。歯もすごい迫力です。

・『フォックスさんの にわ』ブライアン リーズ/せな あいこ訳、評論社 2019年

→ いつも一緒だった仲良しさんを亡くしたフォックスさん。そんなフォックスさんに寄り添いながら描かれています。

・『おおかみのおなかのなかで』マック・バーネット/なかがわ ちひろ訳、徳間書店 2018年

→ 「こう進むのかな?」と思いながら読んだのですが、私の予測は全く当たりませんでした。私の思考の柔軟性のなさ?を感じつつ、「でもね」と反論したくもなります。

 なお、この著者は、TEDトークで「良い本が秘密の扉である理由」(日本語字幕あり)というタイトルで登場しています。TEDトークは、「皆さんこんにちは、マックといいます。私の仕事は子どもに嘘をつく事です。ただし、それは誠実な嘘です」で始まります。

・『めを とじて みえるのは』 同じ著者よりもう1冊です。 マック・バーネット/ まつかわまゆみ訳、評論社 2019年

→ TEDトークの最初に言った「誠実な嘘」?がたくさん出てくる本。楽しく読了し、後日「終わり方」を教えるミニ・レッスンでも使えるかも。

・『しっぱい なんか こわくない!』アンドレア・ベイティー/かとう りつこ訳 絵本塾出版 2017年

→ エンジニアとはこういう資質を持っているのですね。ロージーという女の子が主人公です。なお、この絵本は、女性の宇宙飛行士が宇宙から無重力状態で、読み聞かせてくれている動画があります(英語)。

https://storytimefromspace.com/rosie-revere-engineer-2/

 同じサイト(https://storytimefromspace.com/library/)では、宇宙関係の本の読み聞かせがたくさん! いろいろな宇宙飛行士が宇宙から読み聞かせをしています(英語)。

・『お話の種をまいて 〜プエルトリコ出身の司書プーラ・ベルプレ』アニカ・アルダムイ・デニス/星野 由美訳、汐文社  2019年 

→ こんな本がもっと増えてほしいです。こういう種からスクスクお話が育っていく土壌は、誰にとっても豊かな土壌だと思いました。

・『かべのあっちとこっち』ジョン エイジー/なかにし ちかこ訳、潮出版社 2020年 

→ 英語の題は The Wall in the Middle of the Book です。「向こう側」は、「こっち側」から見ている限り、なかなかわからないですよね。

・『エイドリアンはぜったいウソをついている』マーシー・キャンベル/服部 雄一郎、岩波書店 2021年

→  小学校高学年向き? 相手への理解や自分の行動、判断が変わることで、関係性も変わってくる??? 好き嫌いは分かれる本かもしれませんが、深い質問を考えることもできそう。

・『みんなとちがうきみだけど』ジャクリーン・ウッドソン/都甲 幸治、汐文社 2019年

→ 英語の題は The Day You Begin です。著者は『ひとりひとりのやさしさ』『わたしは、わたし』などを書いたジャクリーン・ウッドソン。

 なお、彼女もTEDトークに登場しています(日本語字幕なし、Jacqueline Woodson, What reading slowly taught me about writing)。

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  いつもながらですが、リーディング・ワークショップ、ライティング・ワークショップ関連の本を読んでいると、教室内で使われている本や、著者たちのお薦め本などにたくさん出合えるのが嬉しいです。上記の絵本も、 Maria Walther and Karen Biggs-Tucker著の The Literacy Workshop(Stenhouse, 2020)を読んだおかげで知ることができました。

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