2011年7月1日金曜日

古くて新しい題材: 自己紹介は面白い?

 学期もだいぶ進んできましたが、今頃になって、なぜかWWの題材として「自己紹
介」を書く生徒が何人かでてきました。

 私としては、「なぜ今頃自己紹介なの?」と、少し不思議な気もしました。とはい
え、数名の生徒が自己紹介を書いているので、カンファランスで、自己紹介のいくつ
かの切り口を教えようと思いました。

 詩をつかってWW(やRW)を教えることの魅力にかなりはまっている私は、さっそく、自
己紹介という題材を書くために助けになりそうな、いくつかの詩を思い出しました。

 まずは 『悲しい本』の著者、マイケル・ローゼンが書いた詩集で、Michael
Rosen's Scrapbook
という本の中にある For Naomi という題の詩です。

 この詩では、自分の父親像を描いています。

 「自分は、子どもからすると、一緒にいるところを見られたくない」親であると述
べたあとで、どんな親かという描写をしていきます。

 どんな親かという描写のところは、who のあとに、各行に一つずつ具体例が続いて
いきます。その具体例は、各行、3~5単語ぐらいなので、とても理解しやすいし、こ
んなに短い表現でいろいろと言えてしまうこともよく分かりますので、英語に苦手意
識のある生徒にも、いいと思いました。(例えばいくつか例を挙げると、eats
pizzas in the street とか has long hair などです)。

 この詩の場合は、「父親像」ですが、何か自分の一部に焦点をあてて、その行動を
描写することで自分の一部を紹介する・伝える、という方法を教えるのに、いいメン
ターテキストだと思いました。

 それ以外にも、いろいろな形の自己紹介があるね、という話をカンファランスでし
ました。

 この詩では、自分の行動がずっとリストのように並んでいますが、リストそのもの
を使っての自己紹介もできます。

 リストも、「ほしいものリスト」、「新年の決意リスト」、「自分のいいところリ
スト」、その他、いろいろなリストが可能だと思います(過去にも、リストを使った
作品を書いた生徒も何人かいます)。

 自分の携帯から自分を紹介する、自分のカバンの中身から自分を紹介する、など、
あるものに焦点をあてた自己紹介も可能です。

 そのあともしばらく考えていました。

 また、「もし、私が世界を自分の好きなようにできるなら」、ということで、自分
のしたいことを、いろいろ書いてある詩も思い出しました。

 また、自分の人生を「短く5章」でまとめてしまう詩もあります。

 自分の人生???を、詩の形で上手に表現しているものも思い出しました。


 こういういろいろな方法で、自分を語るのも「あり」だなと思いました。

 いろいろあって楽しいですし、人間がもつ表現力はすごいなと思います。
 
 実は、私は今までは、自己紹介的な題材は、WWでは「つまらない」題材だと思って
いましたし、私から書くことを奨励したこともありませんでした。

 しかし、いろいろな可能性が分かるテキストを提示することで、表現にはいろいろ
な幅があることも学べますし、表現方法は、それぞれに工夫されているので、こうい
う詩を「作家の目」で読むのも、いいなと思います。

 実は自己紹介という題材は、かなり魅力的な題材になりうるように思い始めました。

 また、「他の人を書く」という題材に、発展する可能性もあります。
  
 来学期は3,4回目ぐらいのミニ・レッスンで「自己あるいは誰かの紹介」をいれ
てみようか、と思い始めているぐらいです。
 
出典:

 私が英語を教えていることもあり、今回のWW便りで紹介している詩も、英語のもの
になってしまいました。

○ 上で紹介したマイケル・ローゼン(Michael Rosen)が書いた詩集は、Michael
Rosen's Scrapbook
(Oxford University Press, 2006)です。

 これはかなり面白い詩集です。というのは、なんと著者の「考え聞かせ」がついて
いるからです。それぞれの詩をつくったときの著者の頭の中に浮かんだことや補足の
説明など、著者の頭の中にあることの「考え聞かせ」が、あちこちに書き込んであり
ます。

○ 「もし、私が世界を自分の好きなようにできるなら」ということで紹介したの
は、Judith ViorstのIf I Were in Charge of the World and Other Worries 
(Aladdin Books, 1981) です。

○ 自分の人生を5章で語るというのは、Portia Nelson の Autobiography in
Five Short Chapters で、この詩は複数のアンソロジーなどの中で紹介されていま
す。私はこの詩はRead-Aloud Anthology (Janet Allen and Patrick Daley,
Scholastic 2004)の中で見つけました。

○ 自分の人生???を詩の形で上手に表現していると思い、私が好きなのは
Naomi Shihab Nye の 
A Maze Me (Greenwillow Books, 2005) のカバーを開いたところに書いてある詩です。

1 件のコメント:

  1. 「自己紹介」をすべてのジャンルをそろえて
    学年の早めの段階でやってみるというのは
    いい考えかもしれませんね。

    生徒たちのことを知れる(生徒相互に知れる)
    だけでなく、ジャンルの多様さも提示できます
    から。

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