「夏休みは、まだ一か月も先」、なんて言わないでください。「もう一か月先」なのです。
1週間前では、時すでに遅しです。(何事も準備が大切で、それがなければ「すれ違い」の人生が続くだけ!です。)★
夏休みに本を読み続けるか否かは、大人にも言えることですが、子どもたちの場合は一層顕著にその違いが表れるかもしれません。その意味では、学期中よりも影響が大きいぐらいです!
1 コンタクトを取り続ける。
登校日があるので、それをうまく使うことですが、それ以外に間が空く時のコンタクトの維持の仕方を考えておいてください。特に、学期中も読まない子たちは要チェックです。また、教師がすべてを自分でしなければとは考えずに、いかに親を巻き込むかが大事です。(休みの間の責任は親にありますから。もちろん、学期中もです! それほど親との連携は大切。★★)
2 一人ひとりにオススメの本や雑誌等を持ち帰らせる
1学期の様子を踏まえて、その子にとってのベストの本や雑誌や漫画などを(教室の図書コーナーから)教師が選んで最低でも一冊(可能ならセットで)、夏休み前の最後の日に持ち帰らせる。(あるいは、数日前に。変更が可能なように。)理想は、それがその子の夏休み中の読書の出発点になるもの。
アイディアとしては、家庭訪問を年初の忙しい時期にやらずに、夏休みの最初の時期にやってもいいのかも?(プール指導や登校日等がないなら) 家庭訪問と本などを届けることが一石二鳥でできるから。(アイディアとしては悪くありませんか? 暑すぎてダメ?)
3 地域の公立図書館で会う日を設定しておく
2週間に一回ぐらい事前に設定した日に公立図書館で会うようにする。可能なら司書の助けも借りて、図書館の効果的な使い方、本の選び方、書くことの読むことのつながり、詩の読み方などのテーマを事前に決めておいてもいい。もちろん、最大の目的は、そこから数冊の本を持ち帰ってもらうこと。そして、頻繁に図書館に来られるようにすること。
4 たくさんの本を読む企画を子どもたちと考えて実行する
個人で、あるいはチームで読んだ本の量を競うコンテストなど、子どもたちと事前に考えて、夏休みの間中実施する。大切なのは、本の冊数ではなく、読んだ結果であることも意識しながら。とにかく、教室以外の場で読むことの価値に気づいてもらうことが目的。
5 読むことの質を高めるためにブッククラブを実施する
これは、今の時代は実際に会って行うか、ネットを介しても行える! ★★★
6 子どもたちにブログを書かせる
読むことと書くことは連動している。もちろん、本の感想を書かせることに限定しないことが大切。要するには、昔の夏休みの宿題の定番だった(絵)日記の現代版。クラスの生徒たちだけの非公開ブログにしておけば、問題ないでしょう! それでも、ダメでしょうか?(これも、親の理解と協力が書かせないです。)
7 夏休みの間に行うプロジェクトを事前に計画し、そして実施する
学期中に学んだことで膨らませたいこと、自分の好きなことでさらに追求したいこと、あるいは自分の弱点を補いたいことなどから、夏休みの間にプロジェクトとして事前に計画し、そして実行するのです。より詳しく知りたい方は、『リーディング・ワークショップ』の第13章「リーディング・プロジェクト」を参照してください。
これらの方法のほとんどは、教師を含めた大人が率先してやれる/やるべきことだとは思われませんか?
★ この準備をしないで取り組めるものとして「夏休みの読書感想文」が存在し続けていると思いますが、その結果は多くの子どもたちに読むこと嫌いを作り出しているだけだと言うことを理解してください。大人も当たり前にすることでないものを、やらせてはまずいです。
★★ このテーマを模索したい方は、リーディング・ワークショップとライティング・ワークショップを親に体験してもらうために開発された『ペアレント・プロジェクト』を参照してください。
★★★ 具体的な効用ややり方については、『読書がさらに楽しくなるブッククラブ』を参考にしてください。