2012年1月13日金曜日

メンター・テキストから、それぞれが学ぶべきことを学べるようにする

 メンター・テキストを使って教えることは、読み書きのつながりを大切にする教育活動であり、かつ優れた作家から、その作家の使っている工夫や技巧が学べますから、極めて効果的な教え方だと思います。

 メンター・テキストについては、このRWWW便りでも、何度か取り上げてきました。


 ◎ メンター・テキストについては、2010年の9月17日のブログをぜひご覧ください。メンター・テキストが何かということを、改めて確認するのにいいと思います。メンター・テキストは、たとえば2010年10月1日2011年8月5日のブログにも登場しています。(画面左上の検索コーナーに「メンター・テキスト」と入力して、虫眼鏡をクリックすると、全部見せてくれます。)

 今日は、メンター・テキストを使うにあたって、今、読んでいる本から学んでいることを書きます。

 それは「メンター・テキストから、それぞれが学ぶべきことを学べるようにする」ことも大切だ、ということです。

 今、読んでいる本の題名は、ずばり Mentor Author, Mentor Texts (メンター・オーサー、
メンター・テキスト)で、『ライティング・ワークショップ』の共著者の一人の、ラルフ・フレッチャー氏による本です。

 いくら素晴らしいメンター・テキストだからと言って、教師が常に「このテキストからは、こういうことを学びなさい」と押し付けていると、WWはつまらないものとなってしまいます。

 「先生がフレッチャー氏の本を使って、子どもたちに氏のように書こうという活動を押し付けたので、子どもたちは辟易した」、という子どもの言葉も、この本の中で紹介されています。

 フレッチャー氏は、メンターテキストの中で、教師があらかじめ決めておいたある技巧や工夫に、子どもたちの目を向けさせるのではなくて、子どもたちがどこに目を向けるのかを、子どもたちに選べるようにすること、
またそれぞれに学んだことをどうするのか、という点についても、いろいろな選択肢があることも語っています。

 読み手として読むときにも、書き手として書き手の目で読むときにも、子どもそれぞれに注目する点も違うし、その時点で必要としていることも違う、そしてその違いをお互いに語ることで、またお互いに学ぶこともある、それはメンター・テキストを使う学びでも然り、そんなことを改めて思いました。



 出典:

 上で紹介したのは、Ralph Fletcher, Mentor Author, Mentor Texts、 Heinemann 2011です。

 子どもの言葉が紹介され、そこから、メンター・テキストをどのように教えるのかという点は、4-7ページに、読み方や読んだあとの選択肢については、12-14ページに書かれています。

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