2011年5月6日金曜日

教師も一緒に書く!

 伝統的な作文の授業における教師の役割は、①子どもたちが書くテーマを考えて、提示することと、②子どもたちが提出した原稿を添削・評価して戻すことが中心でしょうか?

 それに対して、WW(=書き手を育てるため)の教師の役割は、
① 書くモデルを示す
② 作家のサイクルや作家の技などを教える
③ 評価する/リサーチする
④ 計画し、ソフトやハードの環境を整備する
⑤ コーチないしコンサルタントとしてサポートする
の5つがあります。(◆これら5つ以外の役割を果たしている方は、ぜひ教えてください◆)

②の作家のサイクルや作家の技などは、主にミニ・レッスンを通して教えていきます。
③の評価する/リサーチすると、⑤のコーチないしコンサルタントとしてサポートするのは、子どもたちがひたすら書いている(教師にとっては、カンファランスの)間にします。
④は、主にはWWの時間以外でしますが、共有の時間でも行われます。

 これら4つは確実に行われていると思いますが、最もインパクトがあるにもかかわらず見落とされがちなのが、教師が実際に①書くモデルを示すことのような気がします。(②~⑤で頭がいっぱいで?)

 でも多くのことがそうであるように、私たちにはいいモデルが必要です。
 いいモデルが提供されると、「それをしてはいけない!」と言われても、やりたくなってしまいます。その意味では、教える必要などなくなってしまうというか、霞んでしまうぐらいです。それほど教師が実際に書いている姿はインパクトがありますから、毎回ではなくとも、ひたすら書く時間の最初の5分とか10分は一緒に書いてください。

 あるいは、自分が書いたものをミニ・レッスンでどんどん紹介してください。上手下手は関係ありません。教師もちゃんと書いている、あるいは何度も書き直しをしている、と伝わることが大切なんです。「書くことは大切なことだから君たちはやりなさい」と言うか言わないかは別にして、書く授業を実践し続けても、教師がまったく書いていないのでは説得力がありません。その意味では、授業のために書いたものよりも、実際に生活の中や仕事で使うものとして書いたものの方が効果はあります。書くことは生活の一部なんだ、というメッセージも同時に発信できますから。

 そして何事もそうかもしれませんが、教師が楽しんでやっているものは、子どもたちもやりたくなってしまうものです。まずは、書いてみてください。そして、(自分自身の再発見も含めて)楽しんでください。★

 きっかけになる本としては、『魂の文章術』ナタリー・ゴールドバーグ 著、『あなたも作家になろう』ジュリア・キャメロン著の2冊がオススメです。◆他にいいのをご存知の方は、ぜひ教えてください◆


★ そのための第一歩は、子どもたちと同じように自分でも「作家ノート」を持って、書いてみるのがいいと思います。

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