2017年6月23日金曜日

「およそ1分の読み聞かせに魅せられて」

  絵本 『アヒルだってば!ウサギでしょ!』(エイミー・クローズ・ローゼンタール著、今井祥智訳、サンマーク出版)に、はまってしまいました。

 インターネット上で使えるものを検索しているときに、この絵本の英語版の読み聞かせの動画に出合いました。★ 読み聞かせ自体は1分10秒という短さなので、あっという間に終了です。
 
(たった1分10秒なので、百聞は一見にしかずで、ブログの最後に書いたURLで楽しんでください!)

 見えている動物が、アヒルなのかウサギなのか、アヒルと思っている子どもとウサギを思っている子どもとのやりとり、それだけです。

 (最初に見はじめたときは、「最後にどちらでもない第3の動物がでてきて、どっちも間違っていた、で終わる」と勝手に予想しましたが、私の予想は、見事にはずれました。)

 これを楽しんでいて、3つのことを思い出しました。

(1)ブッククラブのためには、知人は「1回目は楽しむために読む、2回目はブッククラブで語りたいポイントを意識して読みなおす」と、言っていることを思い出しました。そう思って見直すと、たとえ1分の本でも、語りたいポイントがあることに気づきます。

 上に書いたような予想を裏切られるのもいいですし、 アヒルとウサギという、実際には見間違うことがありえない設定もいいなと思います。はたから見るとありえないようなバカバカしいことでお互いに譲らないということは、大人でもありそうですし、お互いに主張しているだけでは、どこにも行きつかないこともよくわかります。

(2)少し前に「作家について調べる」というテーマを扱い、そのときに書かれていた以下のことを思い出しました。★★
 小学校では「作家について学ぶ」ときには、次3つのタイプがあり、それぞれにメリットはあるものの、先生はどれか一つに限定せずに、この3つすべてを意識して、「作家について学ぶ」を扱うとよいと書いてありました。

①作家について調べて、作家の生涯と作品とのつながりを考える。
②作家の生涯については特に注目せずに、その作家の作品に焦点をあてて、テーマ、登場人物などを論じる。
③作家の作品について、そこから自分が得たことや自分への影響など、自分自身との関わりから考える。

 まずは①ということで、この作家について調べてみたくなりますし、他の本を読んでみたくもなります。そこで、さっそく、この作家のウエブサイトを見たりしています。検索している間に、今年3月に51歳でなくなったということも知りました。


(3)絵本は短時間で完結できるので、メンター・テキストやミニ・レッスンにとても使いやすいです。特に1分強という短さは魅力なので、この本から使えるミニ・レッスンを考え始めています。



*****

 たった1分の読み聞かせでも、そこからいろいろ思い出したり、広がりが生まれたりと、本との関わりが、より楽しめる気がしますが、これも、RWの魅力かもしれません。


★ 英語版の読み聞かせは以下で見れます。1分強ですし、何よりも楽しい!です。この絵本の場合は字幕も出ます。
https://www.youtube.com/watch?v=hPCoe-6RRks&feature=youtu.be
なお、これは Storytime Online というサイトでの読み聞かせですが、Youtube にもいくつかあがっているこの絵本の、他の読み聞かせビデオと比較すると、少し話を短くし、終わり方も少し異なるようです。なお、Storytime Online のサイトでは、英語ですが、この絵本以外にも100冊以上の読み聞かせが見れます。

★★ 教師や親向けのリーディングについてのサイト Reading Rockets の中に、The Author Study Toolkit というのがあり、その4ページに載っていました。この部分はpdfでダウンロードもできます。
http://www.readingrockets.org/content/pdfs/authortoolkit_rr.pdf

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