先日発売された「読む文化をハックする」の副題「読むことを嫌いにする国語の授業に意味があるのか?」を見てドキッとしました。読むことを嫌いにする授業…それは、きっと私の授業だと思ったからです。
私は某市の公立中学校で国語を教えている者です。現在は育休中で、時々ブログを拝見しております。
ずいぶん前に「『読む力』はこうしてつける」(旧版)を拝読いたしました。リーディングワークショップやライティングワークショップの存在を知り、これらに取り組めば、きっと子どもたちは読むことや書くことを好きになる。そう思いながら、未だに取り組めていません。それは何故か。自分の中にいくつも解決できない問題があるからだと思い至りました。このままではずっと前に進めないし、なんとか解決の糸口がほしいと思い、突然ですがメールをいたしました。的はずれな質問もあるかもしれませんが、もし可能であれば教えていただければと思います。
1.教科書にこだわる方との戦い方(定期テストや成績など)
教科書「を」教えるのではなく、教科書「で」教えると言われて久しいですが、それでも教科書の内容を深く読み込む授業が私の周りでは多い気がします。恥ずかしながら、私も同じようにしてしまっています。それは、定期テストには、教科書の文章が出され、そのテストの点数をもとに評定が出され、その評定が高校受験の際に大きく関わるからです。定期テストなんて大した意味はないと個人的には思いますが、子どもたちにとって目先の高校受験は大きな問題です。まずは自分の受け持ちのクラスだけでも取り組んでみたい…と思っても、教科書を教え込まれたクラスとテストで点数の差が出るのではないかと思うと、実施に 踏み切れません。
公立学校でリーディングワークショップやライティングワークショップに取り組まれている先生は、このような問題にどのように対処されているのでしょうか。教科書は使われないのでしょうか。定期テストはどうされているのでしょうか。もしご存知でしたら、教えていただければと思います。
2.目標の明確化(言語事項、ミニレッスン)
私自身が不勉強のため、国語の授業で身につけるスキル(言語事項)の理解が曖昧だと感じています。目標が明確でないと、リーディングワークショップやライティングワークショップに取り組んでも、時間ばかり費やしてしまって、結局何を学んだか分からない…ということになりそうです。(それでも、読むことや書くことを嫌いにさせないだけまだましかもしれませんが。)
まずは、私自身が国語の言語事項を整理したい、作家の技や読書家の技を身につけたいと思っているのですが、何かおすすめの本などありましたら教えていただけないでしょうか。
また、その言語事項を端的に教えるのがミニレッスンなのかなと思っているのですが、ミニレッスンの内容やミニレッスンの動画、実際の授業の様子が見られる教室などありましたら、教えていただきたいです。
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以上の問い合わせを、今週いただきました。
そして、以下は、何とか「読む時間」「書く時間」は捻出する努力はしているが、国語ではできていないという小学校の先生から、だいぶ前にもらったお悩みメールです。
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理想の授業を実現しようと思ったときの最大の弊害は「単元(教科書)ベース」の授業だと思うのですが、現状は、学校で導入している評価システムも融通の効かない「単元(教科書)ベース」になっています。まさに「成績のための評価」です。
作家ノートは続けています。授業以外の時間も書き続けている子もいます。
WWとRWについては、上述のテストと「成績のための評価」という縛りが以前より強くなっているため、自分が目指す授業が完全にできているわけではありません。教科書を扱う時間が増えているのが現状です。総合や学活等の時間をやりくりして、「読む時間」「書く時間」はできるだけ確保してしていますが。
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来週、これらのお悩みにお答えします。
似たような課題をお持ちの方、ぜひ声を挙げてください!!
子どもたちを読み・書きを嫌いにする国語をやり続けないといけないというのは、悲劇ですから。
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