2019年4月5日金曜日

新刊案内『宿題をハックする』


 あなたは「宿題」に対して、どんな思いや考えをもっていますか?
 宿題は出していますか? 
その中に、読むことや書くことは含まれていますか?
 それとも、まったく宿題は出していませんか?
 宿題について、学校で同僚たちと話すことはありますか?
 話すことの必要性は感じたことがありますか?
 宿題についての知識や情報を、教師になってから得ていますか?

 日本で宿題が議論されることは、残念ながらほとんどありません。欧米では、「教育というテーマのなかで、宿題ほど議論が多いテーマはないでしょう★」(『「学びの責任」は誰にあるのか』の191ページ)であるのに対して。
 その理由はなぜか、と考えました。
 欧米では、親も教師も、現状維持派、もっと増やす派、はるかに少なくする派、そしてまったくなくす派までが入り乱れて活発な議論が展開されています。議論の中には、研究者も含まれています(高校以外は、ほとんどその学力との関連が見られないという結果が出ています)。
 それに対して、日本では、親も教師も、現状維持派およびもっと増やす派しかいなさそうなので、話題に上る余地はありません。また、学力向上の圧力はアメリカ等の比ではありませんから、より多くの時間を家庭でも勉強に費やすことは、子どもたちが知識を獲得するのにプラスに働きこそすれ、マイナスになることはないと信じられているのだと思います。さらには、研究者も宿題をテーマにして論文を書くという興味もわかないようです。現場や社会の関心やニーズを感じられない状況がありますから、面白いテーマと思えないのでしょう。
さらに翻って考えてみると、学校の中の学びと学校の外の学び(宿題をすることだけでなく、塾に行くことも含めて)がつながっていないはずはありませんから、宿題(や塾)についての議論がほとんどないということは、学校の中での学びについてもほとんど疑問★★も、議論も起こらないことを意味します。両者は、コインの裏表ですから。
 そんな状況がこれからも続いてしまっていいのでしょうか?
 何は大切で、何は大切でないかを見極めて行動しないと、子どもたちにはもちろん、社会に対しても申し訳ないです。私たちが教育という営みにかかわっているのは、まさによりよい学びをつくり出すためであり、その結果としてのよりよい社会をつくり出すためですから。

 宿題はよりよい学びに寄与するのでしょうか?
 その答えは、時と場合によります、です。
 よく練られていれば、寄与しますし、練られていなければ、時間の無駄になるだけでなく、弊害の方がはるかに大きいでしょう。「学ぶことは苦役であり、できるだけ避けた方がいいもの」というイメージをより強固にしているだけですから。
 新刊の『宿題をハックする』は、こうしたことについていろいろ考えさせてくれるだけでなく、生徒たちが学校外で主体的に学ぶ方法を具体的かつ多様に紹介してくれています。ぜひ、ご一読を!


◆ 割引情報
1冊(書店およびネット価格)2592円のところ、
WW&RW便り割引だと     1冊=2200円(送料・税込み)です。
5冊以上の注文は     1冊=1900円(送料・税込み)です。

ご希望の方は、①冊数、②名前、③住所(〒)、④電話番号を 
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※ なお、送料を抑えるために割安宅配便を使っているため、到着に若干の遅れが出ることがありますので、予めご理解ください。


★ その理由は、保護者の発言権にあると思います。日本でも数年前からモンスター・ペアレントなどと言われはじめていますが、欧米ではその比ではありません。自分の主張は相手が誰であろうとハッキリ述べる文化があるところでは、議論は沸騰せざるを得ません。また、学校と家庭の役割というか責任のあり方についても、明確なのがいいのか(欧米)、曖昧なほうがいいのか(日本)という違いも根底にあります。
★★ 数年前に「アクティブ・ラーニング=主体的、対話的で、深い学び」が脚光を浴びましたが、すでに葬り去られた感すら漂っています。教科書をカバーする教え方とアクティブ・ラーニングは、真っ向から対立しますから、最初から無理があったと言えます。問題は、それを言い出した人たちがそのことに気づいていないことでした。


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