先月に続いての新刊案内で、すみません。
『ようこそ、一人ひとりをいかす教室へ ~ 「違い」を力に変える学び方・教え方』(キャロル・トムリンソン著、北大路書房)の発売予定が大幅に前倒しになり、3月28日だったのが17日になりました。そうです、来週の今日です。
原書のタイトルは、The differentiated classroom : responding to the
needs of all learners, Second editionです。欧米では、differentiated instructionの名前で、2000年以降は教育の5本ぐらいの柱の一つとして脚光を浴び続けています。それが残念ながら日本にはこれまで紹介されませんでした。(こんないい学び方・教え方がなぜ、と思ってしまいます。それほど、日本の教育は鎖国状態にあり続けています!)従って、耳慣れないのは当然なのです。
differentiationには、区別、識別、分化、特殊化、差別化、差を認めることなどの意味があります。しかし、私たち3人の訳者は、それらのいずれも使わないことにしました。誤解を招きそうな言葉ばかりですから。その代わりに(かなりもがいた結果?!)選んだのが「一人ひとりをいかす」だったのです。この「一人ひとりをいかす」という言葉の中に、生徒一人ひとりが多様な能力や可能性をもっていること、一人ひとりの興味関心、既有の知識・理解、学び方や学習履歴などの違いや多様性を大切にすること、一人ひとりの学習上のニーズに応じる質の高いカリキュラムや多様な教え方・学び方をデザインして実践することなど、本書で提案されているdifferentiationの奥深い意味を込めたのです。
この本の中には残念ながら紹介されていませんが、私は一人ひとりをいかす学び方・教え方として、もっとも優れているものの一つがリーディング・ワークショップとライティング・ワークショップ(RWとWW)だと思っています。だからこそ、日本で紹介しはじめました!!
それは、この本を読んでいただければ、理解していただけると思います。そして、この本がまさにRWとWWを実践する際の理論的な裏づけにもなります。
正直なところ、私自身はあまり乗り気ではないのですが・・・
http://projectbetterschool.blogspot.jp/2015/03/blog-post.html に書いたような理由で・・・しかし、これから少なくともしばらくの間(?)は付き合わざるを得ない「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)」にも、この本は最適です。というか、これまでに日本で出版されたアクティブ・ラーニング関連のどの本よりも、現場の先生のニーズに応えるものになっていると思います。
◆訳者による割引注文を、以下の要領で受け付けます。
1冊(書店およびネット価格)2592円のところ、
訳者割引だと 1冊=2200円(税・送料込み)です。★
なんと、400円弱もお得です!
★ 『理解するってどういうこと?』と争うぐらいに、中身の濃い内容なので、この値段でも十分に元が取れます。また、『理解するってどういうこと?』の場合と同じで、訳者の努力によって原書の値段よりも安くなっています。それに加えての訳者割引ですから、超お買い得です。
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