今回は、情報提供ではなく、「情報収集」がテーマです。
読者の皆さんといっしょに作り出す。
前回のWW&RW便りに、以下のような内容が含まれていました。
私の作家ノートには、テーマ別の引き出しとして、「死別」以外には、「教職につく人に読んでほしい(絵)本」、「一歩一歩頑張ろうと思える(絵)本」、「幸福 とは? 第一希望はかなわなかったけど。。。。。。という(絵)本」など、私が本と本の間につながりを見出して、かつ気になっているテーマがいくつかメモされています。
実は、これは過去10年間私も引きずっているプロジェクトです。
そこで、テーマでくくれる(絵)本リストアップ・プロジェクトの協力者大募集、です。
テーマ毎に使える(絵)本のリストが存在したら、ありがたいと思いませんか?
「このテーマで、こんな本や絵本がある」という情報を、下のコメント欄に書きこむか、pro.workshop@gmail.comに流してください。集まった情報を、皆さんに紹介する方法はもちろん考えます。(どなたか、この方面で得意な方も募集します!)
これは、一人二人では大変なことでも、10人、20人、30人ならできるかも、という挑戦です。ぜひ協力してください。
自分の好きな絵本をテーマに関連づけて紹介してくれたり、逆に、こだわりのテーマでそれにぴったりの(絵)本を見つけたときなどに、その情報を流してくださるだけでいいのです。
要するに、頭の片隅にこのプロジェクトのことをおいて、冒頭で紹介したように、ノートやパソコンにメモし、それがある程度貯まったら、その情報を流していただくという、極めて単純なお願いです。
ちなみに、私がこれをやろうと思ったきっかけは『ペアレント・プロジェクト』という本を訳して普及している時でした。ペアレント・プロジェクトは、親と教師の学び合いのプロジェクトで、焦点になるのがテーマで、それに使うのが絵本だったのです。たとえば、セルフ・エスティーム。ぴったりの絵本としてアンソニー・ブラウンの『こしぬけウィリー』が使われました。
アイデンティティについては、①ぼくは くまのままで いたかったのに・・・、②ぼくを探しに、③ビックオーとの出会い、④じぶんだけのいろ、⑤私、ジョージア、⑥海時計職人ジョン・ハリソンなどを見つけました。他にもたくさんあると思います。
こういうリストがあると、いろいろな教科や活動をするときに(単に、国語だけでなく)、便利なのではないかと思ったのです。
もちろん、テーマで関連する(絵)本を探すこと自体がとても楽しいことです。(私は、過去2年以上『ギヴァー』と関連のある本を100冊以上、紹介しているぐらいですから。)
皆さんの興味のあるテーマで、絵本や本、場合によっては詩などのリストをぜひお送りください。
これまでにメンター・テキストについては繰り返し紹介してきましたが、このプロジェクトはテーマ別のメンター・テキストをリストアップすること、とも位置づけられます。
よろしくお願いします。
2012年2月17日金曜日
テーマ別の引き出しをもつ~本と本とのつながり~
前回のRWWW便りは「詩が可能にしてくれること」でした。
ちょうど、注文していた詩集が届いたものの、まだページを開けずにいたのですが、 前回のRWWW便りを読んだことがきっかけで、その詩集をカバンにいれて通勤途中に少しずつ読み始めました。
その詩集★のテーマは死別で、亡くなったご主人について書かれています。この詩集を読んでいると「詩が可能にしてくれること」の広さと力を感じます。
それと同時に、死別について書かれた他の詩、例えば、子ども向けの詩集の中に、友達がなくなるという詩があったことなどを思い出しました。★★
また、詩だけではなく、愛する人がこの世からいなくなる、ということが出てくる絵本や子ども向けの本も、何冊も思い出しました。邦訳が出ているものでは、絵本ですと、『悲しい本』、『わすれられないおくりもの』、『おじいちゃん』等々、子ども向けの本ですと、『メイおばちゃんの庭』、『ブラックベリーの味』、『テラビシアにかける橋』等々です。それぞれに切り口はずいぶんと違いますが、いずれも「読んでよかった」と思える本でした。★★★
*****
ちょうど、ある作家の本を何冊か続けて読みたいときがあるように、あるテーマが出てくる本を何冊か続けて読んでみたくなる時もあるように思います。 「本と本とのつながりを見出したり、考えたりする」ことは、私たちも、普段の読書生活で、しばしば行っているのではないでしょうか。
本を読みながら、他の本とのつながりを感じたり、その本から他の本を思い出したときは、読書ノートに印をつけたり、作家ノートにメモしたりしておくといいと思います。
そんなことを続けていくうちに、自分の中に「テーマ別の引き出し」が増えてくると思います。
私の作家ノートには、テーマ別の引き出しとして、 「死別」以外には、「教職につく人に読んでほしい(絵)本」、「一歩一歩頑張ろうと思える(絵)本」、「幸福 とは? 第一希望はかなわなかったけど。。。。。。という(絵)本」など、私が本と本の間につながりを見出して、かつ気になっているテーマがいくつかメモされています。
ある本から他の本を思い出して、それについて考えることは、教師の読むことを豊かにしてくれます。それだけでなくて、それらを作家ノートにメモすることで、いつか書くことにも結びつくかもしれません。
読書ノートと作家ノートを活用しつつ、自分の中で「テーマ別の引き出し」を増やしていくのは、いかがでしょうか。
出典:
★
ちょうど、注文していた詩集が届いたものの、まだページを開けずにいたのですが、 前回のRWWW便りを読んだことがきっかけで、その詩集をカバンにいれて通勤途中に少しずつ読み始めました。
その詩集★のテーマは死別で、亡くなったご主人について書かれています。この詩集を読んでいると「詩が可能にしてくれること」の広さと力を感じます。
それと同時に、死別について書かれた他の詩、例えば、子ども向けの詩集の中に、友達がなくなるという詩があったことなどを思い出しました。★★
また、詩だけではなく、愛する人がこの世からいなくなる、ということが出てくる絵本や子ども向けの本も、何冊も思い出しました。邦訳が出ているものでは、絵本ですと、『悲しい本』、『わすれられないおくりもの』、『おじいちゃん』等々、子ども向けの本ですと、『メイおばちゃんの庭』、『ブラックベリーの味』、『テラビシアにかける橋』等々です。それぞれに切り口はずいぶんと違いますが、いずれも「読んでよかった」と思える本でした。★★★
*****
ちょうど、ある作家の本を何冊か続けて読みたいときがあるように、あるテーマが出てくる本を何冊か続けて読んでみたくなる時もあるように思います。 「本と本とのつながりを見出したり、考えたりする」ことは、私たちも、普段の読書生活で、しばしば行っているのではないでしょうか。
本を読みながら、他の本とのつながりを感じたり、その本から他の本を思い出したときは、読書ノートに印をつけたり、作家ノートにメモしたりしておくといいと思います。
そんなことを続けていくうちに、自分の中に「テーマ別の引き出し」が増えてくると思います。
私の作家ノートには、テーマ別の引き出しとして、 「死別」以外には、「教職につく人に読んでほしい(絵)本」、「一歩一歩頑張ろうと思える(絵)本」、「幸福 とは? 第一希望はかなわなかったけど。。。。。。という(絵)本」など、私が本と本の間につながりを見出して、かつ気になっているテーマがいくつかメモされています。
ある本から他の本を思い出して、それについて考えることは、教師の読むことを豊かにしてくれます。それだけでなくて、それらを作家ノートにメモすることで、いつか書くことにも結びつくかもしれません。
読書ノートと作家ノートを活用しつつ、自分の中で「テーマ別の引き出し」を増やしていくのは、いかがでしょうか。
出典:
★
Jane Yolen, Things to Say to a Dead Man: Poems at the End of a Marriage and After, Holy Cow! Press, 2011.
著者のジェイン・ヨーレンは、多くの作品を書いています。上の詩集の邦訳はなさそうですが、『月夜のみみずく』 (くどうなおこ 訳 ジョン・ショーエンヘール 絵 偕成社 1989年)他、邦訳されている作品もいくつかあります。
著者のジェイン・ヨーレンは、多くの作品を書いています。上の詩集の邦訳はなさそうですが、『月夜のみみずく』 (くどうなおこ 訳 ジョン・ショーエンヘール 絵 偕成社 1989年)他、邦訳されている作品もいくつかあります。
★★ Kalli Dakos, If You're Not Here, Please Raise Your Hand: Poems about School (Aladdin, 1990) の中に、J.T. Never Will Be Ten という詩が26-29 ページに載っています。
★★★
『悲しい本』
マイケル・ローゼン 作 クェンティン・ブレイク 絵 谷川俊太郎 訳 あかね書房 2004年
『わすれられないおくりもの』
スーザン・バーレイ さく・え 小川仁央 やく 評論社 1991年
『おじいちゃん』
ジョン・バーニンガム さく たにかわしゅんたろう やく ほるぷ出版 1985年
『メイおばちゃんの庭』
C.ライラント 作 斎藤倫子 訳 中村悦子 画 あかね書房 1993年
『ブラックベリーの味』
ドリス・B.スミス 作 石井慶子 訳. ぬぷん児童図書出版 1989年
『テラビシアにかける橋』
キャサリン・パターソン 作 岡本浜江 訳 偕成社, 1981年
★★★
『悲しい本』
マイケル・ローゼン 作 クェンティン・ブレイク 絵 谷川俊太郎 訳 あかね書房 2004年
『わすれられないおくりもの』
スーザン・バーレイ さく・え 小川仁央 やく 評論社 1991年
『おじいちゃん』
ジョン・バーニンガム さく たにかわしゅんたろう やく ほるぷ出版 1985年
『メイおばちゃんの庭』
C.ライラント 作 斎藤倫子 訳 中村悦子 画 あかね書房 1993年
『ブラックベリーの味』
ドリス・B.スミス 作 石井慶子 訳. ぬぷん児童図書出版 1989年
『テラビシアにかける橋』
キャサリン・パターソン 作 岡本浜江 訳 偕成社, 1981年
2012年2月10日金曜日
「詩が可能にしてくれること」
上のテーマから考え出された、以下のリストをまずはお読みください。
・ 詩は何についてでも書ける
・ 私たちを驚かせる
・ 私たちの感覚をくみ上げてくれる ~ 想像の中で、見たり、感じたり、聞いたり、味わったり
・ 私たちを笑わせてくれる
・ 本質的なレベルで他の人と結びつけてくれる:心と知性から心と知性へ
・ 怒りを表現する、苦しかった経験を理解するのを助けてくれる
・ 感情を定義し、それを芸術につくりあげる
・ テーマのはっきりした物語を語る
・ 日常生活を新しい視点で見られるようにしてくれる
・ 自分が生きたい人生とは何かを考えさせてくれる
・ 人、物、行動、場所を、人生あるいは経験について何かを語る/示すための象徴としてつかう。
・ 人生のいろいろな段階をつかみとる ~ 自分がどういう人だったのか、どういう人になっていくのか
・ 大切なことを覚えておく助けになる
・ 大切なことを記念する助けとなる
・ 空腹を満たし、渇きをいやす。私たちを守る。世界に連れていってまた戻ってこさせてくれる。私たちを癒す。安全な場所にいながらも大きなリスクを取ることができる。
・ 日常の中に存在している美に気付く。私たちの周りに隠れている詩について目をひらかせてくれる。
出典: Naming the World: A Year of Poems and Lessons, Nancie Atwell (Heinemann, 2006), p.3
他に付け足せるものは、思い浮かびますか?
このリストが作れるということは、スゴイことだと思います。
そしてぜひ、こういうリストを子どもたちがつくり出せるような教え方で、詩を含めた多様なジャンルを扱っていただきたいという想いを込めて紹介しました。
上のリストは、一度紹介している中学校2~3年生がつくり出した「詩が可能にしてくれること」の全項目です。
私たちは、このようなリストを作れるような詩の学び方・教え方をしているでしょうか?
少なくとも、WWとRWは、これを可能にしてくれる学び方・教え方です。
「詩が可能にしてくれること」の「詩」を「書くこと」や「読むこと」に置き換えると、書く領域全般と読む領域全般で何が求められるのかが見えてきます。ぜひ、数人の仲間と出し合ってみてください。(同じようにしてつくられたリストを見てみたい方は、pro.workshop@gmail.comに連絡ください。リストをお送りします。)こういうリストを子どもたちが作り出せるように教えるのと、教科書をカバーする教え方は根本的に違います。★
★ これらのリストと、指導要領や、それに基づいて書かれている教科書を比較すると、指導要領や教科書をカバーすることで可能にしてくれるものの少なさに愕然としてしまうはずです。それらは、子どもたちの可能性を見くびっているというか、子どもたちへの期待値を極めて低く設定しているということです。その結果として、身につくものが少ないというか、残るものが少ない状態が続きます。もちろん、嫌いにならなければ「めっけもん」です。
・ 詩は何についてでも書ける
・ 私たちを驚かせる
・ 私たちの感覚をくみ上げてくれる ~ 想像の中で、見たり、感じたり、聞いたり、味わったり
・ 私たちを笑わせてくれる
・ 本質的なレベルで他の人と結びつけてくれる:心と知性から心と知性へ
・ 怒りを表現する、苦しかった経験を理解するのを助けてくれる
・ 感情を定義し、それを芸術につくりあげる
・ テーマのはっきりした物語を語る
・ 日常生活を新しい視点で見られるようにしてくれる
・ 自分が生きたい人生とは何かを考えさせてくれる
・ 人、物、行動、場所を、人生あるいは経験について何かを語る/示すための象徴としてつかう。
・ 人生のいろいろな段階をつかみとる ~ 自分がどういう人だったのか、どういう人になっていくのか
・ 大切なことを覚えておく助けになる
・ 大切なことを記念する助けとなる
・ 空腹を満たし、渇きをいやす。私たちを守る。世界に連れていってまた戻ってこさせてくれる。私たちを癒す。安全な場所にいながらも大きなリスクを取ることができる。
・ 日常の中に存在している美に気付く。私たちの周りに隠れている詩について目をひらかせてくれる。
出典: Naming the World: A Year of Poems and Lessons, Nancie Atwell (Heinemann, 2006), p.3
他に付け足せるものは、思い浮かびますか?
このリストが作れるということは、スゴイことだと思います。
そしてぜひ、こういうリストを子どもたちがつくり出せるような教え方で、詩を含めた多様なジャンルを扱っていただきたいという想いを込めて紹介しました。
上のリストは、一度紹介している中学校2~3年生がつくり出した「詩が可能にしてくれること」の全項目です。
私たちは、このようなリストを作れるような詩の学び方・教え方をしているでしょうか?
少なくとも、WWとRWは、これを可能にしてくれる学び方・教え方です。
「詩が可能にしてくれること」の「詩」を「書くこと」や「読むこと」に置き換えると、書く領域全般と読む領域全般で何が求められるのかが見えてきます。ぜひ、数人の仲間と出し合ってみてください。(同じようにしてつくられたリストを見てみたい方は、pro.workshop@gmail.comに連絡ください。リストをお送りします。)こういうリストを子どもたちが作り出せるように教えるのと、教科書をカバーする教え方は根本的に違います。★
★ これらのリストと、指導要領や、それに基づいて書かれている教科書を比較すると、指導要領や教科書をカバーすることで可能にしてくれるものの少なさに愕然としてしまうはずです。それらは、子どもたちの可能性を見くびっているというか、子どもたちへの期待値を極めて低く設定しているということです。その結果として、身につくものが少ないというか、残るものが少ない状態が続きます。もちろん、嫌いにならなければ「めっけもん」です。
2012年2月3日金曜日
子どもが自分でできるようになっていなければ?
RW、WWで大切にされていることの一つとして、優れた読み手・書き手が実際に行っているいろいろなことを 「子どもが自分でできるようになる」、があります。
皆さんが教えている子どもたちは、「自分でできるようになっている」でしょうか? もし、なっていない場合は、どうしたらいいのでしょうか?
私自身は、「自分ができるようになっていない」ことが、いくつもあるので、そこから、できていない場合に欠けていることを考えてみたいと思います。(→ 子どもに教えるときにも、応用可能だと思うので)。
リンクのはりかたは、段階を追って丁寧にメールで説明してもらったのですが、「やはり自分でできない」のです。いったい何が欠けているのでしょうか?
*****
RW、WW関係の本を見ていると、子どもが自分でできるようになるための道筋が、先生たちの頭には、ちゃんと入っているように思います。
その道筋のキーワードは、「段階を追って、先生が行う部分から、子どもが行う部分を増やしていく」ではないかと思います。
例えば、RWのカンファランスについてのいい本を書いているアレン氏は、その著書★の中で、「段階を追って、子どもに学びの責任を渡していく」モデルを書いています。
そのモデルでは、大きく3つの段階に分けて説明しています。
(1)まずは、教師は先輩の読み手としてモデルを示しつつ、どうやって行うのかを はっきりと示す。なぜ、行うのかも伝える。
(→ このときに、考え聞かせはかなり有効な方法の一つです)。
(2)次の段階は、子どもと一緒に使う(練習する)。
(3)そして、最後の段階として、子どもがひとりで使う(練習する)。
読み書き教育についての著書も多く、アメリカでその指導者としても活躍しているラウトマン氏も、子どもが段々と教師の手から離れて自分でできるようになっていくことを大切にしています。
例えば、RWのカンファランスについてのいい本を書いているアレン氏は、その著書★の中で、「段階を追って、子どもに学びの責任を渡していく」モデルを書いています。
そのモデルでは、大きく3つの段階に分けて説明しています。
(1)まずは、教師は先輩の読み手としてモデルを示しつつ、どうやって行うのかを はっきりと示す。なぜ、行うのかも伝える。
(→ このときに、考え聞かせはかなり有効な方法の一つです)。
(2)次の段階は、子どもと一緒に使う(練習する)。
(3)そして、最後の段階として、子どもがひとりで使う(練習する)。
読み書き教育についての著書も多く、アメリカでその指導者としても活躍しているラウトマン氏も、子どもが段々と教師の手から離れて自分でできるようになっていくことを大切にしています。
そして、その段階を追った学びがあることで、子どもがよく学べる、と考えています。その著書の中の1冊★★には、表紙の裏にその道筋を書いた図を印刷しているぐらいです。
その図はかなり詳しいのですが、ごくごく簡単に書くと、以下のような感じだと思います。
1) 先生がはっきりと見せて教える
2) 先生が教えているところに子どもも参加
<このあたりから、先生から子どもへと責任がバトンタッチ>
3) こどもが教えてもらったことを自分で使っていく。先生はサポートが必要なときにサポートする
4) 教師は最低限のサポートをすることもあるが、通常、子どもが自分で行う(できる)
*****
この2つを見ていると、「なぜ私がいまだに過去のブログにリンクをはる」ことができないのかが、わかります。
この2つを見ていると、「なぜ私がいまだに過去のブログにリンクをはる」ことができないのかが、わかります。
それは、まず、最初の二つの段階がないのです(ですから当然、先にも進めません)。
つまり、(1)実際にリンクをはるところを誰かにしっかり見せてもらう、そして(2)教えてくれた人のサポートのある環境で一緒に練習する、これがありません。
「メールで丁寧に説明される」ことと「実際に行っているところを見る」ことでは、大きな差があるようです。
私に丁寧でメールで説明してくれた人も、私がそれでもできないので、「今度○○さんに会うときに、実際にやっているところを見せてもらったら」と、アドバイスしてくれました。
私に丁寧でメールで説明してくれた人も、私がそれでもできないので、「今度○○さんに会うときに、実際にやっているところを見せてもらったら」と、アドバイスしてくれました。
今度○○さんに会うときには、実際に見せてもらうだけでなくて、そのあと少し横についてもらって、サポートのある環境で練習しようと思っています。
*****
みなさんが教えている子どもたちが、自分でいろいろなことができるようになっていないときは、上の段階のどこが欠けているのかを考えてみると、解決が見つかるかもしれません。
出典:
★ アレン氏の書いたRWのカンファランスについてのいい本は以下です。
Conferring: The Keystone of Reader's Workshop (Patrick A. Allen, Stenhouse, 2009)
「段階を追って、子どもに責任を渡していく」ことについては、この本の77ページに図があり、75-80ページで説明されています。
★★ 上で紹介したラウトマン氏の著書は、Reading Essentials (Regie Routman, Heinemann, 2003) です。子どもができるようになる道筋は、この本の表紙の裏と、45-47ページに説明されています。
なお、ラウトマン氏については『ライティング・ワークショップ』の85ページの注2にも登場しています。