2010年10月15日金曜日

30以上の分類になった!

9月17日のブログにメンター・テキストの書き込みがあります。

私自身、WWのカンファランスで、うまくメンター・テキストが使えた!と思えたこともあります。

しか し、「○○ということを教えれる短いテキストがあればいいのに」と思うの
ですが、具体的な本がさっと出てこないことも、よくあります。

そんななか、Katie Wood Ray の Wondrous Words   (NCTE, 1999) を読んでいて、
どうして自分がうまく使えていないのか、分かったように思いました。

(Katie Wood Rayさん の書く本は、なんともいえないいい雰囲気の語り口で、教室
の様子を知らせてくれるいい本が多いですが、これもそのうちの1冊です。)

以下の上の本からのメモで、(  )内は、該当のページ数です。

Katie Wood Rayさんは、他の人から「どんな本をもっていて、それがどんなふうに
(WWの)授業に役立っているか教えてほしいなあ」と言われると、「はい、これが本
のリストです」と渡すのを躊躇するそうです。

その理由は、「本には、書名を並べるだけでは伝えきれないことが、とてもたくさん
あるからだ」と書いています。(139ページ)。

さて、WWで、本にはいろいろな使いかたがありますが、Katie Wood Rayさんは、「作品の構
成を教える」と「言葉ができることを教える」という目的で、使うことが多いと書い
ていますについて(140ページ)。

この本の7章(139-159ページ)は、「作品の構成を教える」ための本(主に絵本や短
い本)について書かれているのですが、いろいろな作品の構成を教えるために、教室の本を、
構成別に分けてみたら、なんと30以上の分類ができた!とのことです。

(もちろん、一つの本で、複数の構成分類に属する本もあります)。

しかも、「子どもたちが書き手として、作品のこういう構成の仕方を学べるとよいの
では」と、自分の教えている子どもたちを念頭においた分類です。

すごい、と思いました。

私は自分の教室にある本を、「書き手にこういう構成を教える」という視点で分類したと
きに、いくつかの分類がすぐに浮かび、そしてそれに該当する本がいくつかすぐに浮
かぶだろうか、と考えさせられました。

それができていないから、うまく本をミニ・レッスンやカンファランスで使えていな
いのかな? ということは、
逆に言うと、教室の図書コーナーの絵本を、「作品の構成を学ぶ」とい
う視点で、いくつか分類してみることで、教師がつかえる本が増えてくるように思い
ます。

子どもたちが帰ったあとの放課後の15分を、時にはそんな時間にとってみるのもいいかもしれません。

Katie Wood Rayさんのそれぞれの分類には、それぞれに複数の本が挙げられています。30以上の
分類をここで紹介することはできませんし、どの本に邦訳があるのかが、いまいちよ
く分かりません。

それで、ごく少しですが紹介します。(邦訳が見つけられたものは邦訳も)

○ 最初と最後がつながっている構成

例 『マンゴー通り、ときどきさよなら 』 (サンドラ・シスネロス 著)

 書き出しと終わりがつながっている(例えば、同じ場所)。

 書き出しと終わりに、同じ言葉が使われるこ ともある。

 しかし、終わりの言葉は少し違っていて、話が進んでことがわかることもあ
る。同じドアから出て、また入る、というイメージ(145ページ)

○ 大切な質問で始まり、残りはその質問に答えていくの形で構成 (146-147ページ)

例 『パリのおつきさま 』 (シャーロット・ゾロトウ 著) 

→ この本は私は読んでいないので、いまいちイメージがわきませんが。。。

○ 会話で構成(147ページ)

○ 時間は一定、その時間でいろいろな場面(場所)を描く構成(148-149ページ)

○ 無生物が語り手(154-155ページ)

*****

おまけ。。。で、私には本当に予想外で、インパクトが強かった本から、その構成を考えてみました。

○ ずっと繰り返しが続いて、それが最後に予想外に崩れた(?)ところで終わる構成

『だから?』 ウイリアム・ビー著 (→ まだ読まれていない方は、ぜひ、驚いて(?)ください。)

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