2010年7月9日金曜日

カンファランスのための情報を集める ~ (難しい?)カンファランスの記録

 7月2日のWW便り「ごくごく短時間でできるカンファランス」について、以下のようなコメントをいただきました。

これなら簡単にやれそうですね
あるいは、たまにはこういうのをやって、2日ぐらいで全員のをチェックするというのもいいかもしれません。
とにかく、一つの方法だけに固執するのではなく、いろいろ試してみる中で、自分にとって(というよりも、子どもたちにとって)ベストの方法(それも複数あっていい)を見つけ出していくことのような気がします。

→ このコメントを読んでいて、5分でクラス全員の状況を把握する、という方法があるのを思い出しました。ナンシー・アトウエルは出席の確認をするときに、その返事とともに子どもたちがその日に取り組む予定を伝えるという、5分できる「クラスの学習状況確認」をすると書かれています(『ライティング・ワークショップ』 ラルフ・フレッチャー、ジョアン・ポータルピ著、新評論、2007、125~126ページ)。

 『作家の時間』(プロジェクト・ワークショッップ編、新評論、2008年)の97ページには、「クラスの作家たちの進行表」の写真があります。これを使って、子どもたちは自分で、現時点で何をしているかを先生にもクラスメイトにも伝えることができます。

 「クラスの学習状況確認」も「クラスの作家たちの進行表」も、どちらもが、カンファランスをする前の情報にもなります。

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 効果的なカンファランスをするための、かなり大切な情報として、「今までのカンファランスの記録」や「教師が書き手として個々の子どもについて知っていること」があると思います。

 しかし、私自身は、実はずっとカンファランスの記録には苦戦中です。

 WWやRW関係の本を見ていると、カンファランスの記録の様々な方法が載っていて(カンファランスに特化したいい本もけっこう出ていますので、またいつか紹介できればと思います)、「これもよさそう」、「あれもよさそう」と思うのですが、いざ、自分がとなると、なかなかうまく「続かない」のです。

 自分にとってしっくりくる記録の方法を見つけるまでには、ある程度、試行錯誤が必要みたいなのですが、私はまだなかなかうまくいきません。

 そこで、多くの本に共通している記録のポイント(と思える点)から、最低限のことを二つ、自分に言い聞かせたいと思います。

★ 誰に、いつカンファランスをしたかが分かるようにすること。

→ 先生は、平等にカンファランスしているつもりでも、記録してみると、けっこう偏りがあるのが分かることが多いです。

★ 誰に何を教えたかを記録しておくこと。

→ 最近、これは教師のために必要ではないかと、思うようになってきました。つまり、何を教えたかという記録を見ることで、教師が「書き手を育てているようなカンファランス」をしているのか、それとも「今書いている作品だけをよくするようなカンファランス」をしているのかが、分かると思うからです。

 もちろん、今書いている作品をよくするための対話を必要だとは思います。しかし、教えたことが、今、取り組み中の作品にをよくすること「だけ」だと、これで書き手が育つのか? と考えてみる必要がありそうです。

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