前回のRWWW便りと関連して、今回は「読む」スタミナを培う方法を、具体的にいくつか紹介します。
◆『リーディング・ワークショップ』(新評論、2010年)の「根気よくたくさん読む」(174-178ページ)というセクションでは、以下があります。
・それぞれの子どもが自分が集中して教室で読めた時間を記録しておき、それと同じ時間を自宅で読んでみる。
・(ここから20ページというように)読む量の目標を決めて、目標のページに付箋を貼る。
・「月曜日 家」「火曜日 学校」 等、読んだ箇所に付箋を貼る。
・読む時間を増やすためにできることをクラスで話して、その方法をリストにする。
◆ カンファランスについての本★の中にも、「忍耐をもって、スタミナを培うというテーマ」のセクションがあるものもあり、その中に、忍耐をもって取り組み、困難を乗り越え続けた登場人物が登場する絵本を使う方法が紹介されています。
絵本のなかで、「スタミナ」「頑張りぬく」という視点で気づいたことを、最初は先生が「考え聞かせ」で気づいたことを話します。
子どもたちも、そのテーマで気付いたことをメモしていき、最後にそれをシェアーして、「取り組み続けるために何ができるのか」についてのリストをつくります。
つまり「あきらめない、できることを考える、計画する、励まし合う、今までやっていなかった解決をトライしてみる」等々、スタミナを持って忍耐強く取り組むためのコツを、絵本の登場人物から、子どもたちにみつけてもらい、それをクラスのリストにして、励みにするのです。
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⇒ しかし、「読むスタミナ」を授業で取り上げると、例えば、以下のような問題が見えてくることも十分予想されます。
・ 選書の問題(読んでいる本に興味が持てない、難易度が合わない、ジャンルが合わない等)
・ 読み方の問題(一語一語で読んでいて、まとまりでよめないので内容が理解しにくい等)
・ 物理的環境(自宅で読めない、本が入手しにくい等)
前回のRWWW便りでもありましたが、「問題をみつけ、その打開策を考える」必要がでてきます。
おそらく、「読むスタミナを育てる」は、1回のミニ・レッスンで終わりにしないで、カンファランスとミニ・レッスンを組み合わせながら、複数回扱う、場合によってはミニ単元とする、というのも、効果的な選択肢のように思います。
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★Patrick A. Allen 著の Conferring という本の51-62ジージが、忍耐をもって、スタミナを培うというテーマで書かれていて、上で紹介した例が書かれています。
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