今日のRWWW便りでは、1年生、4年生、6年生の3つの教室から、それぞれの教室での人気本を紹介します。
★ 1年生を教えている広木さんは、一人読みができる子が増えてきたこと、お気に入りを再読する子どもの姿も見かけられるようになったことから、子どもたちに「お気に入りを思い出して、10冊書いてね」と言ったところ、字や文を書くことが難しい子が多いのに、ちゃんと題名を10冊(あるいは10冊近く)書けた子が多かったそうです。そこによく登場したのが、以下の本です。
○だめよ、デイビット
笑ってしまうシーンも、さいごによかった、っとホッとするシーンも子ども達は大好きです。字ではなく、「絵」を感じて読んでいるようです。
○クレリア
可愛くて優しいクレリア。最後はどうなったのか気になって、たまらず教室の中を探し始めたりする子や、「きのう帰りにみつけたアオムシ、クレリアかもしれない」、などと言う子も。お話の続きを考えるにも楽しい本です。
○ウルトラマンユウキ
番長シリーズのよしながこうたくさんの絵本。特に男の子には人気で、隣のクラスにまではやってしまいました。
○すごいサーカス
お話の面白さに、読んでいる私も読みながら笑ってしまいます。もちろん子ども達はドカーンと爆笑。何度も読みなおしている子が多いです。
○もったいないばあさん
「給食のこすなんてもったいない」「まだ使えるところがある紙をすてるなんてもったいない」「時間があまってるのに、もうできちゃった、なんてもったいない」などと私もよく生活の中で使っています。もったいないばあさんの絵描き歌も人気です。
★ 4年生を教える富田さんも、最近、よくみんなが読んでいる本を知らせてくれました。
「果てしない物語」ミヒャエル・エンデ (著), 上田 真而子 (翻訳), 佐藤 真理子 (翻訳)
映画が先か、本が先かという話をして、この物語にたどり着きました。自分が小学生ぐらいだった時に、「ネバーエンディングストーリー」という映画を見てい たという記憶がありますが、今更ながら小説版に自分自身がのめり込んでいます。その話を子どもにすると、数人の子どもが図書館から借りてきました。この本 の場合、軍配は完全に本です。大人の自分も目が離せません。子どももどんどんのめり込んでいっています。
「プレゼント」おとたけ ひろただ (著), さわだ としき (イラスト)
ぐっと来た筆者の主張というプロジェクトを行って、乙武さんの『五体不満足』をあげる子が何人かいました。その子たちが、同じ作者の本として紹介していた のが、この本です。本が苦手な子でも読めるので、僕も推薦しました。みんなが幸せに過ごせる教室を目指していきたいと言葉を添えました。
「しずくのぼうけん」マリア・テルリコフスカ (著), ボフダン・ブテンコ (イラスト), うちだ りさこ (翻訳)
社会科で、ある子がこの本の展開を利用して、水道の水がどのように蛇口から旅をするのかをプレゼンしました。クラスの子どもたちはそれに影響を受け、クラス 全体でしずくのぼうけんの横浜の水バージョンを演劇にしようという取り組みになりました。もちろん、私はクラスでこの本を読み聞かせ。絵本のアイデアが社 会科の学習をとても豊かにしてくれました。
★ 6年生を教える都丸さんの教室で人気の本は以下です。以下を見ていると、友達同士の本の紹介がもつパワーを改めて感じます。
『動物と話せる少女リリアーネ』タニヤ・シュテーブナー著 中村智子訳 学研教育出版
動物と話せるだけでなく、花を咲かせたり成長させたりもできる不思議な力をもつ女の子の話。 動物好きな子が「おもしろい!」と言って紹介すると、女の子の間で読む子が増えました。関連する本として『ドリトル先生』のシリーズも紹介しました。
『ぼくらの七日間戦争』宗田理 著 ポプラ社
校則で抑圧する教師や勉強を押しつける親に対して反旗を翻す中学生たちの話。
20年以上前、自分が中学1年生の頃にドキドキワクワクしながら読んだ本です。
クラスの男の子たちの間で大人気です。「ぼくらシリーズ」の一冊目です。
『ぼくらのサイテーの夏』笹生 陽子 講談社青い鳥文庫
学校で危険な遊びをしたことから、夏休みのプール掃除の罰則を受けることになった桃井。
一緒に掃除をすることになったパートナーは嫌なヤツ栗田。 嫌な相手と4週間のプール掃除をするという桃井のサイテーの夏が始まります。クラスの女の子が「とてもいい作品」と紹介して以来、じわじわ読まれています。
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子どもが好きな本を読みつつ、大人もその本の魅力を再発見したりもします。RWに取り組むと、いい本は、読むたびに違う発見があることも感じられます。もちろん、新しい本との楽しい出合いも。
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