あなたにも、そして子どもたちにも参考にできるのではないかと思ったので、2人のプロのクリエイターの「創造の方法」を紹介します。
最初は、『からすたろう』などの絵本で有名な八島太郎の方法です。
絵本の「ヒント」(=題材)を得ると、八島はまず大きな封筒を壁にぶら下げ、何か関係しているような「材料」を思いつくとメモして、これに投げ込んでおきました。「発酵」させた材料を今度は「起・承・転・結」の4つの封筒に分類し、物語を確立させていきました。(出典:『特別展・八島太郎の世界』いわさきちひろ絵本美術館、8ページ)
次は、アメリカの有名な振付家のトワイラ・サープが自分の創造の方法を綴った『クリエイティブな習慣』の中で紹介してくれています。(数字は、本のページ数)
ちなみに、彼女のプロセスの中では、ベートーヴェンとジャーナリストの方法も紹介してくれています。自分の方法が、他の多くの人のを参考にして作り上げられている証です。
<メルマガからの続き>
92 私にとっての箱は、記憶保管所(何でも、入れていく。ドンドン入れていく!)
95 ベートーヴェンは、常軌を逸した野性的なロマンティックなイメージにかかわらず、とてもきちんとしていた。彼は、アイディアの発展のレベルに応じて整理された一組のノートに、すべてをしまっていた。粗いアイディアのノート、そうしたアイディアを発展させるノート、完成したアイディアのためのノートを彼は持っており、アイディアの早期、中期、後期の段階が、事前にほぼわかっていたようだった。
彼はアイディアを、まったく同じままノートに戻すことはなかった。彼はいつもそれらを前進させて、アイディアに活気を取り戻した。
96 ノートに書くこと(箱に保管すること)はあなたの創造性を制限することなく、インスピレーションを生むのだ。 →どのように? の具体例として歌手のビリー・ジョエルとのコラボレーション。
99 目標をシンプルに書き記す
102 箱がいつもそこにあって、私に冒険し、大胆になり、思い切って失敗する自由を与えてくれる。箱にとらわれずに考えられるようになるには、箱から始めなければならない。 → 歌舞伎などで、新しい動きなどをつくり出すにも、まずは型から、と同じ。
箱は創造することの代わりにはならない。箱は作曲も、詩を書くことも、ダンスのステップをつくり出すこともない。箱はあなたの準備のありのままの指針である。それはあなたの創造性の可能性の宝庫であるが、実現した可能性ではない。
ジャーナリストがニュースの課題をもらっても、彼はすぐに腰を下ろし、完成された記事を急いでこしらえるわけではない。①背景資料の乱読、②古い情報を精査し、③新しい情報を掘り起こし、引用するための生き生きとした発言を引き出すために人々と話をする。リサーチと取材が終わり、ノートが一杯になってやっと、彼はニュースを書くことができるのだ。
103 箱の段階から決して先に進まない人もいる。・・・彼らは箱にとらわれているということだ。
104 箱のもう一つの利点: あなたに振り返るチャンスを与えてくれる。
箱は3つの重要なステージにおいて、有益だと思う。活動を始めるとき、途方にくれたとき、完成された後、である。
以上、紹介したのはテーマに関係する第5章のみでしたが、他の章もオススメです。
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