桑原さんの2回目です。
49 いつも心にあることを書く
51 私は文章を書くとき、できるだけサラッと書きたいと思っています。なにか書こうと、と思ってから考え出したのじゃなくて、いつも心にかかって考えていたこと、あるいは、いつもインタレスト(関心、興味)の強いことが、サラッと出たのが、随想でも、論文でも、できがいいように思います。
基本的なこと(32~43ページで言ったこと)を生かしたうえで、できるだけフリー・スタイルで自由に書くようになっていただきたいと思います。
55~65 梅棹忠夫の『文明の生態史観』の書き出しを例に取りながら、いい文章(パンチをきかせた文章)の解説をしている
68 文章は、真理をふまえながら人々をつかまえることが大切。しかも広告(紹介/宣伝)文ですから、人をキャッチしなければいけない。
69 広告文は渓流でイワナを釣るようなものですから、読者の関心をパッとひっかけなくてはいけない。
一つの文章のなかには、はじめて言うようなことを、ところどころ盛りこまなくてはいけません。広告文の場合はとくにそうです。
70 物を書くときに、事実だけ積み重ねたら書けるというのは科学の立場です。しかし、文章を書くという作業は、事実を並べるが、事実と事実との間は自分の責任でつなぐということです。
71 短文の場合、一つのフレーズのなかで、対句的なものをだすことも有効な手段です。
72 広告文やすいせん文を書くときは、人を納得させるようにもってゆく。そういうことを、お考えになって書いていただきたいと思います。
密度の濃い文章を書く
73 もう少しコンパクトな文章、中身の詰まった文章を書くように練習してください。密度を濃くということです。
減らす努力を、切り詰める努力をしてください。フランスのラファイエット夫人という有名な文学家が、自分は文章を短くするために努力している。単語を一つ減らすと百円、パラグラフを一つ削ると千円、とそういうふうに思うべきだと書いている。
74 内容を減らせということではありません。不必要なことはいわない。ムダな言葉は使わないということです。自分はこれを言いたいということがあって、それを効果的に発言するようにしていただきたい。
101 句読点は、分かりやすい文章を書く上で重要な役割を占めています。梅棹忠夫の文章(=『文明の生態史観』の書き出し)を参考にしてください。
106 書き出しは、読者を文章の中へ引きずりこむ必要があるわけで、十分に注意してください。
107 しばらくたちどまって考えなくてはわからない文章はだいたい、悪い文章です。
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