これまでは「WW便り」でしたが、今回から「WW/RW便り」に名称を変更しました。
WWはライティング・ワークショップの略で、RWはリーディング・ワークショップの略です。
夏休み中の書き込みがほとんど、よりよく書くための材料集め、つまりおもしろい/生徒たちに紹介したい本や、お気に入りの作家や、好きな言葉集めに関するものだったこともあり、これからは読むことと書くことを分けないで書いていくことにします。
先日読んでいた本★にも、Every piece of writing stands on the shoulders of all the literature that came before it.(すべての書くものは、それ以前に書かれたものすべての肩の上に乗っている)と書いてありました。自分の書いたものも、あらゆるジャンルのものも含めて、です。
また、読み聞かせが効果的なことは、『ライティング・ワークショップ』(ラルフ・フレッチャー&ジョアン・ポータルピ著)の第7章で詳しく書いてありますが、ルーシー・カルキンズ著の『リーディング・ワークショップ』の第3章でもRWの欠かせない柱の一つであることが紹介されています。ちなみに、読み聞かせの対象は年齢に関係ないとも書いてあります。大人ですら、講師/教師が好きなものを読み聞かせてもらうことには抵抗感がありません。読み聞かせは、学齢期前や低学年の子どもたちだけを対象にするものでは決してないのです。(方法ですから、あくまでも使い方次第ということです!)
私の好きな『ギヴァー』の作者のロイス・ローリーさんも、よりうまく書くためにできることの筆頭にたくさん読むことを挙げています。
次回からは、このブログ/メルマガを読まれる皆さんには、翌週はWWなのか、RWなのかという楽しみが増えたわけです。
★ 本は、Doing History (4th Edition), by Linda Levstik and Keith Bartonの123ページです。
なぜ歴史の教え方を書いた本にこんな引用が出てくるの、と不思議に思う方もいるかもしれませんが、日本のように教科書だけを使った暗記中心の科目ではないという位置づけがあるからです。
発想としては、本当に書いたり、読んだりすることを中心に据えたWWやRWと同じで、本当に歴史をする形で学ぶことはたくさん読んだり、書いたり(プラス話し合ったり)することを意味します。
読んだり、書いたり、話し合ったりすることが、歴史だけでなく、地理にも、公民領域にも、そして読み・書きを含めたすべての教科で不可欠なのですが、残念ながら日本の多くの授業はまだそうなっていません。主体的に読んだり、書いたり、話し合ったりすることこそが一番よく学べる方法なのに。
読者の一人、Tさんからのフィードバックです。
返信削除「読んで書こう」(ブックプロジェクト)をやったときに、
リーディングワークショップとライティングワークショップは両輪でまわすべきだと感じました
子どもは読んでいるものが書いているものにかなり影響を及ぼすからです
東野圭吾が好きな4年生(これもびっくりですが)が読書家の時間に夢中で読んでいるのですが
ミステリー作品を自分も書いてみたいと挑戦して書き上げました
おそらく彼の中に東野圭吾のミステリーの型が出来上がって(金田一少年の事件簿や名探偵コナンも好きみたいですが)
それが作家の時間で形になったのだと思います
自分の書いてみたいコンテンツやジャンルが定まっていると
それについての本をたくさん読んでみたいと思う子どもは多いようです
けれど
書くために読むという目的意識をハッキリさせすぎると
抜粋的な文章になりがちで内容がおもしろくなくなってしまうことが多くあります
それはきっと時間がきっちりと確保できていないからだと思います
短絡的になってしまうのです
ゆっくりとそのジャンルに浸って
(読書家ノートにメモがたくさんたまって)
それで書き始めるようなゆったりとしたプロセスが必要かもしれません
> 私の好きな『ギヴァー』の作者のロイス・ローリーさんも、よりうまく書くためにできることの筆頭にたくさん読むことを挙げています。
返信削除最近毎日小学生新聞の記事に「インプット以上のアウトプットはない」という話がありました。そのことを思い出しました。国語力(話す力、書く力、聞く力、読む力)の向上の肝は書き言葉をたくさん読むことだという主張の記事でした。